GEO(生成AI)対策の前に、どのAIに引用されたいかを決める

海外のweb集客TOPICS

※この記事にはプロモーションが含まれています

「うちもそろそろAI対策を始めたい」というご相談が、ここ数ヶ月、明らかに増えてきました。

ただ、相談を受けてヒアリングをはじめると、ほぼ全社で同じ問いに立ち戻ることになります。

「そのAI対策って、どのAI向けですか?」

ChatGPT、Perplexity、Gemini、Claude、Copilot。生成AI(テキストを自動で生み出してくれるAIサービスの総称)と呼ばれるサービスは、もう片手で足りません。にもかかわらず、議論の現場では「AI対策」という一語でまとめて語られている。

このまま手を動かすと、半年後に「何のためにやっていたのか分からない作業」が、ホームページの裏に大量に積み上がります。

今日は、SparkToroの最新研究を起点に、スモールビジネスの経営者の方が「どのAIに引用されたいか」を先に決めるための、現場で使える3ステップをまとめます。

目次

ChatGPTとPerplexityで引用されるサイトは、たった11%しか被らない

最初に、今日の話のすべての出発点になる数字を共有させてください。

ChatGPTで引用されたドメインのうち、Perplexityでも引用されたのはわずか11%。ChatGPTがGoogle検索上位10位の中から引用してくる割合も、約10%にとどまる。

── SparkToro Blog「New Research: AIs are highly inconsistent when recommending brands or products」(2026年)

発表したのはランド・フィッシュキンさんです。SparkToroという会社の創業者で、その前には世界最大級のSEOツール会社Mozを立ち上げた、SEO業界の世界的権威ですね。SparkToroは「オーディエンス分析」、つまり自社のお客さんが普段どこで情報を集めているかを調べる会社です。

何が言いたいかというと、AIごとに「世界の見え方」がまったく違う、ということです。

ChatGPTで「いい税理士事務所」と聞いて出てくるサイトと、Perplexityで同じことを聞いて出てくるサイト。同じ業界・同じ地域・同じ質問なのに、答えに登場するサイトがほぼ別物になる。Google検索の上位10件を取っても、ChatGPTにはその9割が無視される。

GEO(生成AIに自分のサイトを引用してもらうための対策)を「ひとつの作業」として捉えていると、ここで設計が破綻します。

GEOとAIO、よく混同されているので一度整理する

ここで一つだけ、用語の交通整理をしておきます。

– AIO(エーアイオー):Google検索の上部に表示される「AI Overview(エーアイ概要)」に引用されるための対策

– GEO(ジオ):ChatGPT、Perplexity、Gemini、Claude等の生成AI本体に引用されるための対策

どちらも「AIに引用される」と一言で表現されてしまいがちですが、対策の中身も、ターゲットになる読者の行動も別物です。

AIOはあくまでGoogle検索の中で起きていることなので、従来のSEOの延長線上で対応がきく部分が多い。

一方GEOは、各AIの個性に合わせて寄せる必要がある。ここを区別しないと、議論のスタート地点で噛み合わなくなります。

今日の話は、後者のGEOに絞った話です。

なぜスモールビジネスは「全部のAI」に対応してはいけないのか

ここからが本題です。

「全部のAIに引用されたい」と思うのは、経営者として自然な感覚です。お客さんがどこにいるか分からないなら、全方位に網を張りたい。気持ちはよく分かります。

ただ、スモールビジネスの限られた時間と人手で全方位対策をやろうとすると、ほぼ確実に次の3つが起きます。

1. コンテンツの方向性がAIごとに分散して、サイト全体の軸がブレる

2. 改修の判断スピードが落ちて、3ヶ月経っても何も完了していない

3. お客さんが本当に使っているAIへの深掘りが、結局できない

ぞろ屋では、ランチェスター戦略(弱者が強者に勝つための戦略論。一点集中の局地戦が核)を、ホームページ設計の前提に置いています。

人手の限られた事業者が大手と同じ土俵に立ったら、数の原理で必ず負ける。だから、勝てる場所を一つ決めて、そこにすべてを集中させる。これがスモールビジネスの唯一の勝ち筋です。

GEOの世界でも、これがそのまま当てはまります。

「うちのお客さんは、業務でどのAIを使っているのか」を見極めて、そこに資源を集中させる。これが先で、HOWはその後です。

順番を間違えると、努力の方向と目的地がズレた状態で頑張り続けることになります。沖縄に行きたいのに、津軽海峡を全力で泳いでいるような状態ですね。函館空港で切符を1枚買えば3時間で着くのに、毎日海でクロールの練習をしている。本人は真剣そのものなのに、行き先には永遠にたどり着けない。

「どのAIに引用されたいか」を決める3ステップ

ここからは、実際の現場で使える手順をまとめます。

ステップ1:お客さんに直接聞く(推測しない)

最初にやることは、徹底的にシンプルです。

直近のクライアントや見込み客の方に、「最近、業務でどのAIを使ってますか」と聞く。これだけ。

正直に書いておきますが、ここを推測で進めると、ほぼ100%外れます。

僕がこれまで400件以上のホームページ制作とコンサルティングに関わってきた中で、「うちは企業向けの仕事だからChatGPT中心だろう」と決めつけていた会社が、お客さんに直接聞いてみたら実はPerplexity中心だった、というケースがいくつもありました。地域密着の店舗ビジネスでも、地元のお客さんが「Googleマップを開く前に、ChatGPTに『近所のおすすめ』と聞いてから店を選ぶ」という行動が、静かに広がっています。

具体的なアクションは、次に商談・打ち合わせ・お礼の連絡を取るとき、雑談の流れで一言入れる。たった一言です。3人聞けば傾向が見えはじめ、10人聞けば偏りが見えます。

このとき、「ChatGPT使ってますか?」と片方の名前を出して質問するのはNGです。誘導尋問になる。「最近、何かAIサービスって使ってますか?」と、フラットに聞いてください。

ステップ2:そのAIに、自分のキーワードを入れて引用元を観察する

ターゲットのAIが見えてきたら、次は、そのAIに自分自身が質問を投げます。

たとえばあなたが福岡で布団のレンタルをしていて、ターゲットのAIがChatGPTだったとします。

お客さんが投げそうな質問を、自然な日本語で打ち込む。

– 「福岡で短期間だけ布団を借りたい。すぐに届けてくれる店を教えて」

– 「お盆に親戚が泊まりに来る。寝具はレンタルと購入、どっちがいいか」

– 「布団レンタルの業者選びで失敗しないコツ」

ChatGPTは、回答の最後に「参考にしたサイト」を引用元として表示してくれます。

ここに並んでいるサイトを、紙とペンで10分、じっくり観察します。

観察するのは次の4点です。

– タイトルの書き方(地名が入っているか/質問形式か/数字が入っているか)

– 見出しの構造(H2の数、表現の傾向)

– 冒頭の100字(結論先出しか、エピソード先出しか)

– 信頼の証明の出し方(事例数、お客さんの声、資格、創業年)

ぞろ屋ではこの作業を「AIに選ばれているサイトの設計図を、現場から逆算する」と呼んでいます。地味ですが、ここで分かったことは、机上の理論よりはるかに強いんですね。

ステップ3:浮かんだ共通点を1つだけ選んで、自分のホームページに反映する

ここが、一番大事なところです。

引用されているサイトに共通する特徴を、いくつかメモできたら、その中から1つだけ選びます。

複数を一気に直そうとしないこと。これ、本当に大事です。

経験上、3つも4つも一気に書き直そうとすると、優先順位の付けかえに時間を取られ、結局1ヶ月経っても何も完了しない、という事故が起きます。

ですから、こうします。

– 共通点を1つだけ選ぶ(たとえば「タイトルに地名+業種+お客さんの悩み」が入っている)

– 自分のホームページの該当箇所を、1週間以内に書き直す

– これを3ヶ月、毎週1個ずつ積み重ねる

3ヶ月で12個の改善が積み上がります。これだけやれば、ターゲットのAIの中で確実に存在感が変わってきます。

派手なことは、何一つしていない作業です。でもこれが、AIに引用される側の標準的な動き方になっていきます。

福岡・丸よしの井ノ口さんは、最初に「絞る」ことを選んだ

ぞろ屋のクライアントで、福岡県久留米市で貸し布団とベビー用品のレンタルをしている「株式会社丸よし」の井ノ口さんという方がいます。会社として43年、創業から数えると50年以上の老舗ですね。

ホームページをリニューアルしてから9ヶ月で、問い合わせが2〜3倍に増えました。

ただ、井ノ口さんと最初に設計をはじめたとき、僕がお願いしたのは「絞ること」でした。

「布団もベビー用品も、全部便利ですよ」というメッセージを捨てる。価格で比べて選ぶお客さんも、いったん捨てる。代わりに、丸よしの一番の強みである「電話一本で配達から回収まで自社で完結する安心感」、ここだけに、一点集中で焦点を当てる。

結果、何が変わったか。問い合わせの「数」より先に、問い合わせの「質」が変わったんです。

以前は「いくらですか?」という価格中心の問い合わせがほとんどでした。リニューアル後は「こういうケースでも対応できますか?」「いつから使いたいのですが借りられますか?」と、相談の中身が具体的になっていった。

井ノ口さんからは「”作った”ホームページから、”伝わる”ホームページに変わりましたね」という言葉をいただきました。今でも、僕の中でリニューアルの成果を測るときの基準の一つになっています。

絞ったから、伝わった。

これは、AIの世界でも、まったく同じことが起きはじめています。

派手な勝ち方より、地味な絞り込みの積み重ねの方が、AIの世界では遠くまで連れて行ってくれます。

今日から動くなら、次の打ち合わせの「最後の1分」を使う

長くなったので、最後にもう一度だけ整理します。

GEOを始める前に、「どのAIに引用されたいか」を決める。これが先です。

具体的な順番はこうなります。

1. お客さんに、業務でどのAIを使っているか、直接聞く

2. そのAIに自分のキーワードを入れて、引用されているサイトを観察する

3. 共通点を1つだけ選んで、自分のホームページに反映する

このうち、今すぐ動けるのはステップ1です。

次の打ち合わせの最後の1分、雑談の流れで聞いてみてください。それだけで、3ヶ月後のホームページの方向が変わってきます。

正直に書いておくと、これは、派手なAIノウハウや最新ツールの話より、はるかに地味な作業です。

ですが、スモールビジネスがAIの時代を生き残るための、最も確実な一歩です。

僕は、これからのGEOは「どのAIに引用されるか」より「どのAIを諦めるか」を決められた事業者だけが、勝ち残っていく世界になると見ています。

ご自身のお客さんが、いま、どのAIを開いているのか。そこから、もう一度、設計を組み直してほしいんです。

ぞろ屋では、業種ごとに「どのAIに集中すべきか」を判定する無料の診断アプリを配布しています。LINEから「AI診断」と送ってもらえれば、すぐに受け取れます。

「良いな」と思ったらシェアしてください!損はさせません
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次