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CSS(Cascading Style Sheets)はWEBサイトのスタイル、レイアウト、デザインを定義するための言語であり、HTML(HyperText Markup Language)と組み合わせて美しく整ったウェブコンテンツを作成するためのツールです。
しかし、あくまで手段であって、目的ではないことにご注意ください。
ホームページ作りにのめりこんでしまうと、本来の価値提供ではなく、いかにユニークなデザインを作れるかに没頭しがちです。私も、ついつい、のめりこんでしまって、訴求すべきポイントからずれてしまった苦い思い出があります(笑)
その失敗から、当社では「コンテンツを伝えやすくするためのデザインプログラム言語」と定義するようになりました。
この記事では、主にワードプレスで300件近い制作実績があり、日本最大級のクラウドソーシングサービス「ココナラ」のWEB制作ランキング1位を数十回獲得したホームページ制作会社ぞろ屋が、CSSの基本的な概念と役割について解説します。
CSSの基本構文とセレクタ
CSSは「セレクタ」と「宣言ブロック」から成り立っています。
セレクタはスタイル(デザイン)を適用したいHTML要素を指定し、宣言ブロックはその要素に適用するスタイルの”プロパティ”と”値”を指定します。この辺りの用語も、慣れないと難しいですよね。
例えば、段落要素(<p>
)のテキストカラーを青色にする場合、以下のような構文が使われます。
p {
color: blue;
}
このようにして、セレクタと宣言ブロックを組み合わせることで、WEBサイトの特定の要素に対してスタイルを適用できます。
CSSの役割と具体的な例
このようにCSSを適用しないと、強調したいコンテンツも、そうでないコンテンツもごちゃごちゃになり、見づらいことこの上ありません。具体的には、大きく分けて4つあります。
1. 見た目の改善とユーザーエクスペリエンス
CSSはウェブページの外観を改善し、ユーザーエクスペリエンス(ユーザーの使いやすさ、感情的な印象や好感度)を向上させます。フォント、カラースキーム、ボーダー、背景イメージなど、さまざまなスタイルプロパティを使用してウェブコンテンツの見た目をカスタマイズできます。
これにより、ユーザーは情報をより魅力的に表示され、視覚的に魅力を感じることができます。
例えば、リンクのスタイルを変更してみましょう。以下のCSSコードは、リンクに新しい色と下線を追加します。
a {
color: #007BFF; /* リンクの色を青に変更 */
text-decoration: underline; /* リンクに下線を追加 */
}
2. レスポンシブデザインの実現
現代のWEBサイトは様々なデバイスで閲覧されるため、レスポンシブデザインが重要です。特にスマホからの閲覧亜は業界によっては8~9割に上るといわれていて、Googleもスマホでの見やすさ、使いやすさをSEOの評価基準に設定するようになりました。
CSSなら、メディアクエリや相対的な単位(%やemなど)を使用して、異なる画面サイズやデバイスに合わせたスタイルを適用できます。これにより、モバイルデバイス、タブレット、デスクトップまで、一貫したユーザーエクスペリエンスを提供できます。
例えば、スマートフォン画面に適した専用デザインになるように調整したい場合、”メディアクエリ”を使用して以下のように行います。
@media (max-width: 768px) {
.header {
background-color: #F2F2F2; /* スマートフォン用の背景色 */
padding: 10px; /* スマートフォン用の余白調整 */
}
}
これでデバイス幅768px以下の場合は、背景色や画面余白をデスクトップ表示とは異なる表示にできます。
3. メンテナンスと一貫性の確保
WEBサイトが成長するにつれて、スタイルの変更やアップデートが頻繁に行われます。CSSを使用することで、共通のスタイルをセントラルに定義し、複数のページで再利用できます。これにより、デザインの一貫性を保ちつつ、メンテナンスを効率化することができます。
例えば、下記では、共通のボタンスタイルを定義し、複数のボタンに同じスタイルを適用できるようにしました。
.button {
background-color: #FFA500;
color: white;
padding: 8px 16px;
border: none;
border-radius: 4px;
}
<button>ボタン</button>
4. アクセシビリティの向上
CSSはアクセシビリティ(利便性)を向上させるためにも重要です。コントラストの調整、テキストの拡大、スクリーンリーダーへの適切な情報提供など、バリアフリーなウェブ体験を提供するためにCSSの活用が不可欠です。
「1.見た目の改善とユーザーエクスペリエンス」向上と似ていますが、ユーザーが無意識に、ストレスなくホームページを閲覧できるよう、CSSは縁の下の力持ち的な役割を果たしているということですね。
まとめ
CSSはWEBデザインにおいて魔法の杖のような存在です。
HTMLがコンテンツの構造を定義するのに対して、CSSはそのコンテンツにスタイルを与え、見た目を魅力的にカスタマイズします。セレクタと宣言ブロックを組み合わせることで、WEBサイトの要素に対して独自のスタイルを適用できます。CSSは見た目の改善からレスポンシブデザイン、一貫性の確保、アクセシビリティの向上まで多岐にわたる役割を果たし、現代のウェブデザインにおいて不可欠な技術といえるでしょう。
ただし、WEBサイトにおいて訴求したいことをより効果的に伝え、ユーザー側が魅力的で使いやすいと感じてもらえるようにするのがWEBデザインであって、あくまでコンテンツを分かりやすく魅力的に伝える手段であり、目的ではないことに注意してください。