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USP(Unique Selling Proposition)=自社商品・サービスの独自の強み。
よく似た商品・サービスを提供していて、競合が多いマーケットの場合は特にUSPをいかに訴求できるかが差別化ポイントになります。
レストランを事例として考えてみましょう。
下記、A店、B店、C店は、いずれも実在のイタリア料理店のWEBページから抜粋したレストランの説明文です。
■A店
ランチメニューALL1000円!内容はメイン、サラダ、スープ、デザート、ドリンクが付いております!お子様ランチ680円!メイン、サラダ、ポテト、唐揚げ、デザート、ドリンクが付いております!
■B店
個性豊かなイタリアの郷土料理を表現するため、毎日仕入れ・仕込み・掃除と厳しくそして楽しく仕事をしています。是非、美味しい料理とワインで楽しいお時間を過ごしてください。
■C店
当店では、こだわりの手打ちパスタや石窯で焼き上げたピッツァなど豊富にご用意。そのほか、旬の食材を使用した”シェフのおすすめメニュー”もございます。イタリア産にこだわったワインは、リーズナブルなお値段でご提供。
いずれも食べログの評価3.2~3.4の比較的評価の良いお店です。
評価が良いお店とあって、さすがに”それなり”のUSPを表現しているようにも見えます。
しかしながら、いずれも十分ではありません。
10点満点で独自に採点するなら、A店は3点、B店は5点、C店は6点といったところでしょう。
これを8点以上にするには、どうするべきか?というのが、今回のテーマです。
ライバルを圧倒する、USP(独自の強み)の表現手法
WEBマーケティングだけで、無一文から上場まで果たした株式会社北の達人コーポレーションの代表取締役・木下勝寿氏の著書『ファンダメンタルズ×テクニカルマーケティング』(実業之日本社)の中で、USPには4つの要素があると書かれています。
USPの4つの要素
一部、便宜的に表現を変えていますが下記のように分類されていました。
- 他社にはないベネフィットを与えられる(今までになかったベネフィットを与えられる)
- 他社よりも高いベネフィットを与えられる
- 実績、権威性などの付加価値がある
- 金銭的お得感がある
なお、これらは一般に上から順に参入障壁が低くなっていくことをご認識ください。
下にいくほど、真似しやすいということです。
前述のA店のように「④金銭的お得感」は、どこのお店でもやろうと思えば実現可能ですが「①他社にはないベネフィット」は真似できません。
もちろん、ベネフィットを現状の中からひねり出したり、生み出すことは可能なのですが、今回はそのアイデアよりも「どう表現するか?」がテーマですので触れないでおきます。
よければ下記記事を参考にしてください。
ライバルと提供内容が同じでも、訴求表現で勝つには?
では、A店、B店、C店には、どうすれば勝てるでしょう?
仮に料理の品質・サービスが同程度で、明らかな差別化ポイントがなかったとしても、実はレストランの説明文だけで、選ばれるようにすることが可能です。
訴求内容を、効果があるように書けばいい。
重複しますが、各店のレストラン紹介文を記載します。
■A店
ランチメニューALL1000円!内容はメイン、サラダ、スープ、デザート、ドリンクが付いております!お子様ランチ680円!メイン、サラダ、ポテト、唐揚げ、デザート、ドリンクが付いております!
■B店
個性豊かなイタリアの郷土料理を表現するため、毎日仕入れ・仕込み・掃除と厳しくそして楽しく仕事をしています。是非、美味しい料理とワインで楽しいお時間を過ごしてください。
■C店
当店では、こだわりの手打ちパスタや石窯で焼き上げたピッツァなど豊富にご用意。そのほか、旬の食材を使用した”シェフのおすすめメニュー”もございます。イタリア産にこだわったワインは、リーズナブルなお値段でご提供。
ライバルではなく、自社を選んでもらう!
そんな中、仮にこんなお店があったらどうでしょう?
当店では、その日のパスタはその日の朝に、手打ちします。材料は、数十種類の中から選び抜いたデュラムセモリナ粉と、近くの●●園で獲れたばかりの卵のみ。ゆで汁は●●山の湧き水を使うことで、手打ちパスタならではの香りと、モチモチとした食感が楽しめます。ソースも既製品は使いません。自ら訪問した農家のサンマルツァーノ種のトマトから丁寧に種を取って仕込みます。このように私たちが提供する料理は100%手作り。だから、安心・安全です。※ただし、手打ちパスタは限定30食ですのでご予約はどうぞお早めに。
あなたならどうでしょうか、どのお店に行きたいと思われましたか?
A店、B店、C店に比べると、パスタがおススメなんだ、ということがわかります。
そして生パスタをはじめ、料理は100%手づくりで、手間ひまかけて、材料にこだわっているんだ、と具体的に理解できると思います。
もし、ランチは1000円以内に抑えたいからA店が第一候補だったとしても、もっと詳しく知りたくなりませんか?
B店、C店よりも、お腹が減ってきませんでしたか?
ユーザーの頭に”具体的”にイメージさせる
USPを効果的に表現するポイントのひとつは、具体性です。
具体的であるほど、ユーザーの頭の中にはイメージされやすいからです。
ホームページにおけるUSPの訴求
ホームページでは、USPをあらゆる手を尽くして、表現しなくてはいけません。
言葉で、画像で、動画で、デザインで、構成で…。
上記の手打ちパスタのイタリア料理店であれば、いかに手打ちパスタがユーザーの胃と心を満足させるか、それが他店では味わえない希少性の高いものであるかを強調するでしょう。
そのために「シェフの一日」というコンテンツがあっても面白いかもしれません。
かけた手間と時間、材料へのこだわりは、生パスタの価値を高めます。
乾燥のパスタや、市販の生パスタとの比較データを科学的に提示するのも非常に有効でしょう。
お客様の感想や、楽しそうに食べている画像、驚きの表情もあると良いですね。
そうして、USPを唯一無二のものに作り上げていくと、ライバルを圧倒することができます。