海外ドラマ『ウォーキング・デッド』に学ぶ、セールス文章のつくり方

海外ドラマ『ウォーキング・デッド』に学ぶ、セールス文章のつくり方

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人気海外ドラマ『ウォーキング・デッド』というゾンビドラマをご存じですか?

2010年から放送が始まって、2023年のシーズン11をもって幕を閉じた、超ロングセラーのドラマです。このドラマから派生したスピンオフは2024年以降も公開が予定されていて、まだまだ目が離せません。

実はこのドラマ、セールスライティングやシナリオ構成を学ぶのにすごく役立つんですよ。たとえば、視聴者を一瞬で世界観に引き付けるテクニックや、一度見始めたら止まらないシナリオ構成は非常に巧みで「ああ、またこのテクニック使ってるな」と思いながら、ついつい気になって見てしまう。

僕自身もドはまりしてしまいました。勉強にかこつけてスピンオフ作品含めて、全作見ています。でも、まじめな話『ウォーキング・デッド』から学べるテクニックをそのままホームページのシナリオ作成やセールス文書にすると、本当に効果あるんですよ。

もし、あなたがメルマガやステップ配信、あるいはWEBライターとして活動されている方なら、間違いなく参考になります。また、当社のようにWEB制作やランディングページを作る際にも使えるアイデアが満載です。

今からその秘訣を教えますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

▼動画でざっくりと内容を把握したい方はこちら▼

目次

セールスライティングに使えるウォーキング・デッドの3つの演出テクニック

『ウォーキング・デッド』はゾンビが蔓延する荒廃した世界を舞台にしたドラマです。登場人物たちは極限状態の中、さまざまな困難に立ち向かいながら、仲間たちと助け合い、時には裏切り、妬み、殺し合い、平和な日常が崩れ去った世界に起こる人間同士の恐ろしさをも見せます。

そのストーリーテリングの演出手法やキャラクターの造形、感情表現から、セールスライティングに役立つ示唆をたくさん得ることができるんです。

まずは、セールスライティングに使えるウォーキング・デッドの演出テクニックを3つご紹介しましょう。

  1. クリフハンガー
  2. オープンループ
  3. ティザー+4幕構成

この3つは、すぐにでもWEBサイトのシナリオ作成やセールス文章に応用可能です。

テクニック1:多様なクリフハンガー

クリフハンガーという手法は、物語の盛り上がる場面で結末を示さないまま物語を終了させる手法です。絶体絶命のシーンや新展開をみせる場面など、複数の展開を示唆したところで終了し、結末を読み手の想像に委ねるやり方ですね。エピソードが続く場合は、次のエピソードが気になって仕方ありません。

その由来は、1910年代から1920年代の映画で、主人公が崖からぶら下がった絶体絶命のシーンで終わることが多かったところからきています。「崖にぶら下がるもの」を意味する「クリフハンガー」と呼ばれるようになりました。100年以上たった今も、この手法の効果はすごい。

テレビ番組で「続きは、、、CMのあとで!」というのもクリフハンガーの一種と言えるでしょう。セールスライティングでは「ザイガニック効果」や「ツァイガルニク効果」という行動心理学の用語を通して、説明されることが多いですね。脳は、未完成な情報や一部が隠された情報が気になって仕方なくなります。

『ウォーキング・デッド』で使われるクリフハンガー事例

『ウォーキング・デッド』でも、ひとつのエピソードが終わる直前に「クリフハンガー」を非常に多く採用しています。なんといっても、12年続いた連続ドラマ。その間、視聴者の関心を引き続けるのは、並大抵のことではありません。絶体絶命のシーンだけではなく、多様なクリフハンガーを使ってるんです。

下記に、『ウォーキング・デッド』の中で使われているクリフハンガーの事例の一部をまとめてみました。いずれもエピソードの終了直前のシーンをイメージしてください。

  • 主要な登場人物がゾンビに囲まれ、絶体絶命になる
  • 全体をはっきりと示さず一部だけ切り取って謎を残す
  • 人物の足元や手元だけ映して、誰かわからないようにする
  • 登場人物が何かを見つけて「あっ」と驚いた表情をしたところで暗転
  • 急に背後から、誰かに頭を殴られ、倒れこむと同時に終了

こうしたクリフハンガーを巧みに演出されると、視聴者は次のエピソードが気になって仕方ありません。もはや本能的に「見ない」という選択肢を消してしまうほど、強烈です。

クリフハンガーのセールスライティングへの応用

こうしたクリフハンガーの手法は、セールスライティングでも興味を引くタイトルや、文脈の終わり方を工夫する際に参考になります。かの有名な「ピアノコピー」もクリフハンガー的手法と言えるかもしれません。

私がピアノの前に座るとみんながドッと笑った。でも弾き始めると、、、

ジョン・ケープルズ

マーケティングにおいては特に複数回に分けて発信するメルマガやステップ配信、プロダクトローンチなどで有効です。これらのアプローチでは、次の発信を楽しみに待ってくれる状態を演出しなくてはなりません。まさに、次のエピソードに期待を持たせるため、工夫するのと同様です。

そしてこのクリフハンガーは、次にご紹介する「オープンループ」という手法と相性抜群。『ウォーキング・デッド』ではこの組み合わせを多用しています。僕自身、その仕掛けはわかっていても、見てしまう。なぜなら、、、続きは次章で(笑)

テクニック2:物語に引きずり込むオープンループ

「オープンループ」という手法は物語に引きずり込む手法として、使い勝手が良く、効果も抜群。構造は同じでも、バリエーションが豊富に作れるので、視聴者は「またか……」とはなりません。オープンループに一度はまれば最後、視聴者は抜け出せなくなるんです。

具体的にはどんな手法かというと、顧客(視聴者)に「なぞかけ」をしておいた上で、別の情報を伝えていくというもの。これも、ザイガニック効果の応用といえますが、疑問を開示してすぐに答えを示すのではなく、開いたまま別の情報を伝えていく、という意味で「オープンループ」と呼ばれます。

『ウォーキング・デッド』で使われるオープンループ事例

『ウォーキングデッド』でよく使われるオープンループは、視聴者にとって想定していなかった未来を先に見せておいて、なぜそうなったのかを過去から遡っていく構成です。

たとえば、こんなシーンから始まります。主要登場人物が「なぜ、こんなことになってしまったんだ……」「こんなはずじゃなかった……」と頭を抱え絶望している。手も顔も血だらけで、憔悴しきった表情をしている。

冒頭からそんな風に始まると、視聴者は「どうした?一体、何があったんだ?」と思いますよね。それも、前回のエピソードでは穏やかな感じで終わっていた場合は、さらに謎が深まります。そうしてオープニングタイトルが出て、本編が始まるのですが、本編は前回のエピソードの続きらしい穏やかな雰囲気のところから始まるわけです。手も顔も血だらけで、憔悴しきった表情をしていた人物が「やあ、おはよう、元気かい?」なんて仲間に挨拶したりして。

視聴者は穏やかなシーンが映し出された瞬間「おいおい、さっきのは何だったんだ?何がどうしてああなったんだ?」と気になって仕方なくなり、そのエピソードを最後まで見てしまうことになります。

オープンループの手法はバリエーションが豊富に作れるのは、はじめに提示する「なぞかけ」には「疑問」「秘密」「気になる結果」など、あらゆる応用が利くからです。「なぞかけ」をクリフハンガーと捉えれば、いくらでもバリエーションが作れるでしょう。

オープンループのセールスライティングへの応用

セールスライティングにおいては、特に価値を伝えにくい、あるいは提供価値が伝わりづらい商品やサービスの場合に効果的です。なぜかというと、そうした商品・サービスの場合、わかりやすい提供価値に比べると、価値を伝えるのに時間がかかるからです。顧客は、とにかく忙しい。よく分からないものを腰を据えて読んではくれません。だから、最初に「なぞかけ」をして、答えを言わないままにしておけば、こちらが伝えたいことを伝えていく、ということが可能になります。

では、事例をお伝えしましょう。たとえば、、、

借金500万円のサラリーマンが3年間で4000万も稼げるようになった3つの秘密を、今からお伝えします。この秘密は、誰でも今日から、今すぐにでもできる習慣を取り入れることで再現可能な秘密です。今から。そのすべてお伝えしますね。

その前に、私の自己紹介だけさせてください。私は10年前まで、冴えないサラリーマンでした。仕事が終われば飲み歩いて、女の子にちょっかいばかりださしていた最低野郎です・・・・

上記のケースでは「借金500万円のサラリーマンが3年間で4000万も稼げるようになった3つの秘密」という「なぞかけ」をして、「その前に私の自己紹介だけさせてください」と疑問を残したまま違う情報を伝えようとしています。「なぞかけ」が気になるほど、その先を読まざるを得ない状況を作りだすことができるわけですね。

テクニック3:ティザー+4幕構成で最後まで飽きさせない

『ウォーキング・デッド』に限らず、海外ドラマでは「ティザー+4幕構成」が連続ドラマの鉄板です。

ティザーとは、オープニングタイトルが出るまでの短いエピソードブロックのこと。語源の「tease」は「じらして興奮させる」という意味で、そこから来ています。アーティストの楽曲や映画でも、リリースする1か月前から少しずつ小出しにしていますね。あれもティザー映像と呼ばれます。

4幕構成はいわゆる「起承転結」。

:物語の始まりや背景を描く

:その続きを展開する

:物語に変化や転機をもたらす

:最終的な結末や結論を示す

さかのぼれば約1400年前。中国が唐の時代から伝わる物語の構成です。ドラマでは間にCMが入るので、ひとつのエピソードを4分割して考えるわけです。

『ウォーキング・デッド』のティザー+4幕構成

『ウォーキング・デッド』では、ほとんどのエピソードが「ティザー+4幕構成」です。それはもう、見事なまでに。

物語の起伏を図にすると、下記のような感じになります。

ティザー+4幕構成

『ウォーキング・デッド』が面白いのは、「ティザー」と「結末」は2パターンあることです。「ティザー」は事件や問題であることが大半ですが、たまに心あたたまる謎だったり、秘密があったりします。

その他、それぞれのパーツの要素をまとめると下記のようになります。

ティザー
問題や事件が起こる、謎や疑問を抱かせるシーン、先に未来を見せる、人物が過去を語り始める……など


ティザーと真逆のシーン、誰かと出会う、過去を遡る、何かが起こる予兆を描く、ゾンビが襲ってくる、敵が攻めてくる……など


仲間割れや喧嘩が起こる、葛藤する、誰かを疑う、解決策が見つからない、不安を抱かせる描写、劣勢状態になる……など


解決の糸口が見える、疑いが晴れる、仲間を犠牲にして自分だけ生き残る、敵を倒す、優位になる……など


問題が解決する、謎が解ける、正体が明かされる、誰かが死ぬ、希望を見出す……など

セールスライティングにも活かせるエピソードを飽きさせない工夫

途中から気づいたのですが『ウォーキング・デッド』では、この「ティザー+4幕構成」にちょっとした仕掛けをしていました。何かというと、小さなクリフハンガーを、それぞれのパートの終わりに作ってるんですね。

「ティザー」はエピソード全体のクリフハンガーとして機能するわけですが、「起」の終わりに小さなクリフハンガーを作ることで「承」へと繋げるわけです。

たとえば、先の事例で「なぜ、こんなことになってしまったんだ……」と頭を抱え絶望している登場人物からティザーが始まると、「起」のパートでは見知らぬ人物に出会います。そして「承」のパートへ移行する前に、背後から殴られ倒れこんでしまう。そこでCMが入り、CM明けから、手を縛られてもがいている「承」のパートに進みます。そして「承」のパートのラストで、無線で「おい、大丈夫か?」と連絡が入り、またCM……という感じです。

ただ、実際には動画配信サイトでCMなしで見られるので、僕らが見るときにCMが入ることはないのですが、エピソードを一気見してしまう仕掛けとしても機能しているといえるでしょう。

このように小さなクリフハンガーを作って、顧客を飽きさせない工夫は、そのままセールスライティングにも役立ちます。

『ウォーキング・デッド』から学ぶセールスライティングの要点

『ウォーキング・デッド』から学べる、セールスライティングやシナリオ構成のテクニックを3つ紹介しました。

  1. クリフハンガー
  2. オープンループ
  3. ティザー+4幕構成

この3つをメルマガや、ホームページのシナリオ作りに活用すれば一瞬で顧客を引き付け一度読み始めたら止まらないライティングが可能となるでしょう。

他にも『ウォーキング・デッド』のストーリーテリングからは、登場人物の感情や共感を引き出す方法や、緊張感を持たせて興味を引く方法、顧客の感情に訴えかける方法など、実際のストーリーから多くのヒントを得ることができます。

ハマりすぎに注意ですが、とても勉強になるので良ければ見てみてください。アマゾンやHulu、U-NEXTなどいろんな動画配信サイトで見れますよ。

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