SNSの戦略的位置づけ|始める前に決める7つのことと、SEO・広告との順番

SNSの戦略的な位置づけ 始める前に決めること(ブログ記事のアイキャッチ)

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SNSは、最初に決めることではありません。

最近は、お店も会社も、InstagramやXのアカウントを持っているのが当たり前になりましたね。「うちも何か始めたほうがいいのかな」と気になっている方も多いと思います。

ただ、「どのSNSをやるか」から考え始めると、途中で手が止まりやすくなります。何を投稿すればいいのか。何は載せないほうがいいのか。その答えは、SNSの中をいくら探しても見つからないからです。

先に答えを書いておきます。SNSは、商売の作戦のうち「どうやって届けるか」の1つにすぎません。その前に、なぜやるのか、誰に向けて、何を伝えるのかを決めておく。そうすれば、何を投稿して、何を投稿しないかは、おのずと決まっていきます。

もう1つ、SNSは、ホームページに人を呼ぶ方法の1つでもあります。ほかに、SEO(Googleなどの検索で、上のほうに出てくるための工夫)と、広告があります。

この3つは、かかるお金と時間がまるで違います。どれか1つを選ぶより、順番を決めて組み合わせたほうが、ホームページに来る人の数は安定します。

この記事では、SNSを始める前に決めておく7つのことと、SEO・広告・SNSを組み合わせる順番を、愛媛県宇和島市で魚の養殖と通販をしているこもこもShopさんの例と一緒に紹介します。

目次

SNSは、5W2Hの「どうやって」の1つにすぎない

「SNSを選ぶ前に決めること」という見出しの図解で、緑の枠の「なぜ・だれに・何を」から、青の枠の「どのSNSで届けるか」へ矢印でつながっている。下の帯に「宛名が先、届け方はあと」。

5W1Hに「いくらで」を足して、7つで考える

物事を順序立てて考えるときによく使われる型に、5W1Hがあります。

  1. いつ(When)
  2. どこで(Where)
  3. だれに(Who)
  4. 何を(What)
  5. なぜ(Why)
  6. どうやって(How)

商売で使うなら、ここに「いくらで(How much)」を足して、7つで考えます。これが5W2Hです。お金と時間の話を抜きにした計画は、商売の計画になりません。

SNSに当てはめて、決める順に並べ直すと、7つはこう読めます。

SNSに当てはめた5W2H
  • なぜ:何のために発信するのか
  • だれに:誰に見てほしいのか
  • 何を:その人に、何を伝えるのか
  • どうやって:どのSNSで、写真・動画・文章のどれで伝えるのか
  • どこで:見た人に、最後はどこで決めてもらうのか
  • いつ:いつ、どのくらいの間隔で出すのか
  • いくらで:お金と時間を、どれだけかけられるのか

7つの中で、間違えられないのは「だれに・何を・どうやって」

7つのうち、僕がいちばん間違えられないと思っているのは、だれに・何を・どうやっての3つです。ホームページを作るときも、僕は必ずこの3つから決めます。

そして、SNSはこのうちの「どうやって」に入ります。InstagramかXか、写真か動画か。どれも、届け方の話です。

届け方は、届ける相手と中身が決まってはじめて選べます。

年賀状を思い浮かべてみてください。宛名のリストを作らないまま、とりあえず200枚刷る人はいませんよね。誰に出すかを決めてから、何を書くか、はがきで出すかLINEで済ませるかを決めるはずです。

SNSも同じです。誰に何を伝えるかが決まる前に、どのSNSをやるかは決められません。

どのSNSかは、お客さんが開くもので選ぶ

自分が毎日使っているから。使い慣れているから。それだけで選ぶと、来てほしいお客さんがほとんどいない場所で、投稿を続けることになりかねません。

SNSは、使っている人の年代も、使われ方も、それぞれ違います。

いちばん確かなのは、いまのお客さんに聞いてみることです。「お店や会社を探すとき、最初に何を開きますか」。何人かに聞くだけでも、選ぶ手がかりになります。

国内の主なSNSの特徴は、こちらの記事にまとめています。

始める前に、「なぜやるのか」を言葉にしておく

もう1つ、先に決めておきたいのが「なぜ」です。

ここで言う「なぜ」は、「同業者もやっているから」ではありません。商売のどこを良くしたいのか、という理由です。

たとえば、次のどれを目指すかで、投稿の中身も、見るべき数字も変わります。

  • ホームページに来てくれる人を増やしたい
  • 一度来てくれたお客さんに、また来てもらいたい
  • 求人に応募してくれる人を増やしたい
  • 店の雰囲気や、働いている人の顔を知ってほしい

この記事では、1つ目の「ホームページに来てくれる人を増やしたい」を目的にして、話を進めます。

ホームページに人を呼ぶ方法は3つ。かかるものがそれぞれ違う

集客は「お金」「時間」「人」のどれをかけるか

僕は、集客の方法を大きく3つに分けて考えています。

  1. お金をかける:広告を出す、チラシを配る、SNSで人気のある人に紹介を頼む
  2. 時間をかける:SEO、SNS、お客様の声を集める、ホームページを直し続ける
  3. 人に頼る:顔の広い人に紹介してもらう、知り合いや家族に協力してもらう

使えるお金と時間と人には、どの会社にも限りがあります。そのうちどこに力を入れるかを決めるのが、経営の判断です。

ホームページに人を呼ぶ方法に絞ると、SEO、広告、SNSの3つになります。広告はお金をかける方法、SEOとSNSは時間をかける方法です。

SEO|お金はあまりかからないが、育つまで年単位

SEOは、ホームページに記事やページを書きためて、Googleなどで検索した人に見つけてもらう方法です。

お金はあまりかかりません。そのかわり、時間がかかります。公開したばかりのホームページは、検索の順位がすぐには上がらないからです。

とくに、新しく作ったホームページや、同じ言葉で検索に出ようとしている同業者が多い場合は、年単位で見ておいたほうがいいと僕は考えています。

いいところは、書いた記事が残ることです。広告のように止めたら終わり、ということがなく、書いた分が積み上がっていきます。月に3〜4本のペースでも、1年続けてアクセスが大きく伸びた例を、僕はいくつも見てきました。

時間がかかるからこそ、何を書くかを先に決めておくと、遠回りが減ります。小さな会社の記事の書きため方は、こちらの記事で詳しく書いています。

広告|すぐに人を呼べるが、払っているあいだだけ

広告は、Googleの検索結果や、InstagramなどのSNSの画面に、お金を払って出してもらう方法です。

いちばんの強みは、早さです。出せば、すぐにホームページに人を呼べます。

ただ、続けるには、お金がかかり続けます。

コインランドリーの乾燥機に似ています。100円玉を入れているあいだは、勢いよく回る。でも、時間が来たら、そこでぴたりと止まります。広告も、出すのをやめたその日から、広告から来る人はいなくなります。

SNS|お金はほとんどかからないが、毎日の手間がかかる

SNSは、アカウントを作るだけなら、お金はかかりません。そのかわり、写真を撮る、文章を考える、投稿する、届いたコメントに返す。毎日の手間がかかります。

続けていると、あなたの投稿を何度も見て、仕事ぶりや人柄を知っている人が増えていきます。そういう人がホームページに来るときは、初めて来た人より、頼む気持ちがずっと固まっています。

僕は、1万人を集めて10人に頼んでもらうより、1,000人を集めて10人に頼んでもらうほうが、小さな会社にはずっと割がいいと考えています。売上は同じでも、集める人数が少ないぶん、手間もお金も少なくて済むからです。

何が言いたいかというと、SNSの役目は、頼む見込みの高い人を、毎日こつこつホームページへ連れてくることだということです。少ないお金で長く続けられるという点では、小さな会社にいちばん向いている方法だと思います。

ホームページに人を呼ぶ3つの方法
  • SEO:お金はあまりかからない。成果が出るまで年単位。書いた分が積み上がる
  • 広告:出せばすぐに人を呼べる。止めたら、その日から止まる
  • SNS:お金はほとんどかからない。毎日の手間がかかる。頼む見込みの高い人が来る

時間をかけて記事を書きためる話は、ポッドキャストの第49回「ブログを続けている会社だけが勝つ——AI時代の資産型集客法」でも話しています。

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