マーケティング4.0とは?

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マーケティングを学んでいる人で、フィリップ・コトラ―氏を知らない人はいないでしょう。コトラ―氏は、アメリカ・ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院教授で、マーケティングの基礎を築いた方です。

マーケティングもついに4.0まできました。簡単に解説しましょう。

目次

マーケティング4.0に至るまで

マーケティングの本質は、相手の立場に立つことだと私は思っています。それは、時代背景が変わったり、技術革新が起こったり、人口が半分に減ったとしても変わらない普遍的価値です。

ただ、そうした変化により、マーケティングの潮流は変わっていく。

マーケティング4.0は、コトラ―氏がいちばん最初に提唱したマーケティング1.0から大きく変化した4つ目の段階に入ったことを意味しています。

マーケティング1.0とは?

いかに商品をアピールするか、これが最初のテーマでした。作ったモノをどうやって売るかという手法が着眼点です。商品中心の世界がマーケティング1.0といえます。

マーケティング2.0とは?

今度は、顧客視点でいかに注意や認知を促し、満足させるかといったことがテーマになりました。

売れるもの、必要とされるものをどうやって作るかが重視されます。消費者中心の世界がマーケティング2.0。

マーケティング3.0とは?

消費者といっても、目の前の顧客だけを対象とするだけではなく、もっと社会的視野を持たなければ事業活動も評価されないとなってきました。地球規模の社会性を持った事業が共感を得られるという価値中心の世界がマーケティング3.0です。

もちろん、消費者志向に変わりはないのですが、機能だけでなく、精神の充足をも目指す、人間中心のマーケティングにしないと、社会の期待には応えられない提唱したのです。

そして、マーケティング4.0

率直にいうと、自己実現。これがマーケティング4.0の世界と言えます。

個人と社会がいかに調和しているか、自分の内面と思考が社会とどう調和しているのか。提供する商品やサービスが売れるには、顧客の自己実現に直結しているかどうかがカギ、ということです。

それらを、SNSなどのデジタルツールでつながり、共有し、推奨しあう仕組み作りが必要なのです。

でも、現実は、2.0どまり

体感レベルでいうと、日本の現状は残念ながらマーケティング3.0の価値中心の世界まで築けていないのが現状です。商品もサービスも他との「差別化」に焦点が置かれることが多い。

構想レストランも、他のどこにもないサービスを提供したいと思っていて、とにかく独自性を追求してる。ここに、社会的な視点や社会性を入れてこないといけません。その社会性を持つのに必要なのは利他の精神ではないだろうかと、考えてます。

利他の精神

「利他」というと、2兆3,000億円という事業会社として戦後最大の負債を抱えて倒産したJALを再建させた、稲森和夫氏が掲げる経営哲学に現れる言葉です。

稲森氏は、経営の極意について、はっきりとこういっています。

利己、己を利するために、利益を追求することから離れて、利他、他人をよくしてあげようという優しい思いやりをベースに経営していきますと、会社は本当によくなります。「そんな博愛主義みたいな甘っちょろいことで経営ができるか」とおっしゃるかもしれませんが、経営の極意というのは間違いなく利他にあるのです。

この精神を、目の前の顧客だけでなく、たとえば地域やコミュニティー、国、地球へとひろげていくのです。

レストランは一般的に、食事を通して人を幸福な気持ちにさせるのが共通したミッションですが、それだけでなく、世界人口の増加により資源が減少していること、地球上の4人に1人は栄養失調でなくなっていることを認識すべきかなと思います。

利他の精神を持つと、そうした視野が開けてくるんですね。

現実に落とし込める社会性とは?

現実的に、日々の営業活動の中で出来ることが少ないかもしれません。でも、間接的に支援することはできる。

私は海産物の資源の源流で仕事をしていました。一歩間違えれば死んでしまう過酷な労働環境の中、魚を揚げてくる漁師の屈託のない笑顔を見ると、感動します。

ただ近年、問題は山積みです。

本来、揚がるべき魚があがらず、全体的な資源量は下降の一途。そんな中、小さな魚まで根こそぎ持っていく、持続性を考慮しない他国の漁のあり方。そういうことを知るほど、出来ることはないか?と考えます。

付加価値

経済で援助できればいいがその力はありません。ならば、レストランの現場で、創意工夫して、付加価値を高めればいいのではないか?これなら、自分の経験、スキルを活かして、実現できます。付加価値を高めれば、魚も高く買うことが出来ます。

高く買えば、それだけ、流通の源流も潤います。その好循環を作る一手となれれば、素晴らしいことです。そうした活動を顧客にも支援してもらえる仕組み作りができればいいと思うんです。

マーケティング4.0の世界はその先に作られて行くように、私は考えています。

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