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深刻度、10点満点中の9.2。
2026年10月21日に公表された、PHPの欠陥の深刻さを表す点数です。
つまり、超ヤバいということです。
10月21日の夜には、高市首相までXで「今夜に対応して頂きたい大至急のお願いです」と呼びかけました。

ニュースでも大きく流れたので、目にした方も多いと思います。
ぞろ屋にも、ホームページを作らせていただいたクライアント様から「うちのサイトは大丈夫ですか?」と、たくさんの連絡をいただきました。
この記事では、10月22日にクライアント様へお送りしたご案内をもとに、次の4つをまとめました。
- 今回、何が起きたのか
- 自分のホームページが大丈夫か、確かめる方法
- エックスサーバーでPHPのバージョンを上げる手順
- ChatGPTやClaudeに貼るだけで確認できるプロンプト
あわせて、これを受けたぞろ屋の今後の方針もお伝えします。
PHPの重大な欠陥(脆弱性)で、何が起きたのか

そもそもPHPとは?ホームページの裏側で動くプログラム
PHP(ピー・エイチ・ピー)は、ホームページを動かすためのプログラムの言葉です。
ホームページには、いつ開いても同じ中身が出るページと、開くたびに中身をその場で組み立てるページがあります。
WordPressで作ったホームページは、後者です。ブログの一覧に新しい記事を並べる。お問い合わせフォームの内容をメールで送る。こうした仕事を、サーバーの中でPHPが受け持っています。
だから、WordPressのホームページは、PHPがないと表示できません。
調査会社のW3Techsによると、サーバー側で使われているプログラムの言葉が分かっているWebサイトのうち、69.3%がPHPを使っています(2026年10月22日時点)。
ちなみに、PHPという名前は、もともと「Personal Home Page(個人のホームページ)」の頭文字でした。1994年に、個人のホームページのために作られたツールが始まりです。今は「PHP: Hypertext Preprocessor」の略とされています。
WordPressは家、PHPはその家を支える設備
ざっくり言うと、ホームページを動かす仕組みに、泥棒が入り込めるかもしれない穴が見つかったという話です。
家に例えるなら、WordPressは家そのもので、PHPはその家を支える設備にあたります。
今回は、その設備のほうに穴が見つかりました。
いくら玄関の鍵をしっかりかけていても――つまりWordPress本体やプラグインを最新にしていても、設備のほうから侵入されるおそれがあるんです。
だから、WordPressの更新だけでは、今回の欠陥は直りません。
調査会社のW3Techsによると、世界のWebサイトの39.6%がWordPressです(2026年10月21日時点)。世界のサイトのおよそ4割が、今回の件と無関係ではないということです。
PHPの公式が発表した内容
日本時間の10月21日23時ごろ、PHPの公式サイトから詳しい情報と修正版が公開されました。分かった内容は次のとおりです。
- ログインしていない第三者が、外からサーバーの上でプログラムを動かせてしまうおそれがある欠陥が2件
- Webで動いているPHPは、基本的にすべて対象
- 修正版は、PHP 8.5.12/8.4.27/8.3.36/8.2.35
- PHP 8.1以前(7.4など)には、正式な新しいバージョンが出ない(サーバー会社などが組み込むための、最小限の直しが公開されているだけ)
PHPの公式は設定を変える応急の手当ても載せていますが、「これで安全にはならない」と書いています。いちばん確実なのは、修正の入ったPHPで動かすことです。
日本のサーバー会社はどう動いたか
ここは少し安心してください。
レンタルサーバーなら、PHP本体の修正はサーバー会社が入れるものです。僕たち利用者がPHPを自分で入れ替えることは、基本的にできません。
エックスサーバーは、修正版が出る前の10月21日16時から管理画面などを止めて備えていました。10月22日6時45分のお知らせでは「PHP 8.2〜8.5について、対象となるすべてのサーバーへの修正パッチの適用が完了しました」と発表しています。これより古いバージョンも、順に対応を進めているそうです。
管理画面は10月22日9時30分に再開しました(シンクラウドは13時15分の時点で再開)。
ロリポップやヘテムルも、10月21日から緊急メンテナンスを行っていました。
WordPress公式も、レンタルサーバーを使っているならサーバー会社の案内を確認し、必要ならPHPを更新するよう呼びかけています。サイトの一時停止を考えるのは、PHP 8.2より前を使っていて、自分でサーバーを管理しているケースです。
国家サイバー統括室も、修正の適用が難しい場合は、ウェブサイトを一時的に止めることも有効策としています。裏を返せば、修正が入ったサーバーで動いているなら、慌ててサイトを止める必要はありません。
自分のホームページが大丈夫か確かめる、4つの確認

やることは4つだけです。
① ホームページがPHPで動いているか
WordPressで作ったホームページなら、PHPで動いてます。
② サーバー会社はどこか
ホームページを置いているサーバー会社のお知らせや公式Xを見て、今回の案内を確かめてみてください。
③ PHPのバージョンはいくつか
WordPressの管理画面にログインし、左メニューの「ツール」→「サイトヘルス」→上の「情報」タブ→「サーバー」を開くだけ。「PHP バージョン」の行に数字が載っています。
エックスサーバーなら、サーバーパネルの「PHP Ver.切替」でも確認できます(手順は次の章で紹介します)。
④ バックアップがあるか
エックスサーバーなら、ファイルとデータベースが過去14日分自動で残っています(古いサーバーだと、ファイルは7日分のこともあります)。万が一のときに元の状態へ戻せるかで、打てる手も違ってきます。
PHPのバージョンの数字の見方
エックスサーバーを使っているなら、見方は簡単です。
- 「8.2」以上:エックスサーバー側で修正済みなので、今回は何も対応しなくて大丈夫です
- 「8.1」以前(7.4など):新しいバージョン(8.3以上)へ切り替える必要があります
8.1以前は、いくらサーバー会社が手当てしてくれても公式の更新はもう受けられません。次に欠陥が見つかったときも同じことになるので、古いバージョンなら、この機会に8.3以上へ上げておくのが安全です。
実際、ご案内をお送りした当日にも、7.4のままだったサイトが見つかっています。
ちなみに、PHP 8.2も2026年12月31日でサポートが終わります。8.2を使っている方も、年内に8.3か8.4へ上げておくと安心です。
エックスサーバーでPHPのバージョンを上げる手順
切り替え自体は、管理画面から数分で終わります。
切り替える前に確かめること
- バックアップがあるか(エックスサーバーの自動バックアップで足ります)
- 7.4など古いバージョンから上げるなら、ホームページを作った制作会社に一声かけること
- ネットショップや会員ページなど特別な機能がある場合も、制作会社に相談してから進めること
いきなり最新の8.5にすると、古いテーマやプラグインが合わずに表示が崩れることもあります。上げる先は、8.3か8.4がおすすめです。
切り替えの手順
- まずエックスサーバーのサーバーパネルにログインします。
- 左のメニューの「PHP」を開き、「PHP Ver.切替」を押します。

- 「現在のバージョン」の列で、今のバージョンを確かめます。切り替えたいドメインの右にある「編集」のペンのアイコンを押すと、「変更後のバージョン」を選ぶ欄が出ます。
- 「変更後のバージョン」で「(推奨)」と付いたバージョンを選び、「設定する」を押せば完了です。10月22日にぞろ屋のサーバーで見たときは、「PHP8.3.36(推奨)」でした。今回の修正が入ったバージョンです。

※画面は新しいデザインのサーバーパネルです。「旧デザインに切り替え」で古い画面にしている場合は、見た目が少し違います。
切り替えたあとに見るところ
少し時間を置いて、次をチェックしてみてください。
- トップページ
- よく見られるページ(サービスページ、ブログ記事など)
- お問い合わせフォーム(テスト送信してメールが届くか)
- WordPressの管理画面にログインできるか
表示がおかしくなったら
同じ「PHP Ver.切替」の画面で元のバージョンに戻せば、表示は元通りになります。PHPを切り替えても、記事や写真などのデータは消えません。
ただ、元に戻すと欠陥も残ったままです。戻したままにせず、その日のうちに制作会社に相談してください。
ChatGPT・Claudeに貼るだけ|PHPの状態を確かめるプロンプト
「自分のサイトがどれに当てはまるのか、自分だけでは判断しにくい」という方のために、確認用のプロンプトを作りました。
ChatGPTやClaudeを開いて下の文章を貼り付け、「ここにURLを貼る」をご自身のホームページのアドレスに変えて送信してみてください。
順番に質問が返ってくるので、答えていくだけで、対応が必要かどうかや次にやることが分かります。
ひとつ先にお伝えしておくと、URLを入れただけでPHPのバージョンまで分かるわけではありません。
エックスサーバーのサイトは、外からPHPのバージョンが見えない設定になっているからです。
そのためこのプロンプトは、外から分かることを調べたうえで、PHPのバージョンだけをあなたに質問して確かめる流れにしています。
パスワードやログイン情報は、絶対に貼らないでください。
あなたは、ホームページの安全確認を手伝う相談役です。
2026年10月21日に公表された、PHP(ホームページを動かすプログラム)の重大な欠陥について、私のホームページが大丈夫かを、一緒に確認してください。
専門用語には短い説明をつけ、中学生にも分かる言葉で答えてください。
【私のホームページのURL】
ここにURLを貼る
【最初に、あなたが調べること】
Webを見られる場合は、次を開いて調べてください。開けなかったものは「確認できませんでした」と書いて、先へ進んでください。
1. 上のURLのページと、URLの末尾に「/feed/」を付けたページ。WordPressで作られているか、WordPressのバージョンが分かれば教えてください(フィードの generator の行に出ていることがあります)
2. PHP公式のお知らせ(https://www.php.net/archive/2026.php)で、最新の修正版と対象のバージョン
3. エックスサーバーのお知らせ(https://www.xserver.ne.jp/)で、PHPの修正がどこまで進んでいるか
【前提(2026年10月22日時点)】
・修正版は PHP 8.5.12/8.4.27/8.3.36/8.2.35。PHP 8.1以前(7.4など)には、PHP公式から正式な新しいバージョンは出ない(サーバー会社などが組み込むための最小限の直しが公開されているだけ)
・エックスサーバーは「PHP 8.2〜8.5は、すべてのサーバーで修正パッチの適用が完了」と発表(10月22日6時45分時点)。それより古いバージョンは、順に対応中
・サーバー会社が古いバージョンに手当てをしても、そのバージョンは今後もPHP公式の更新を受けられない。次に欠陥が見つかったときも同じことが起きるので、8.3以上に上げておくのが安全
・PHPのバージョンは、外から見ても分からないことが多い。必ず私に確かめてもらうこと
・WordPress本体やプラグインの更新では、今回の欠陥は直らない
・PHP 8.2は、2026年12月31日でサポートが終わる
この前提と、あなたが調べた最新の情報が食い違う場合は、最新の情報を使い、調べた結果を伝えるとき(質問の前)にそのことを教えてください。エックスサーバーのページが開けない場合は、この前提のまま進めてください。
【次に、私に聞くこと(1回に1つずつ)】
1. サーバー会社はどこか(エックスサーバーか、ほかの会社か、分からないか)
2. PHPのバージョン。次の調べ方も一緒に教えてください
・WordPressの管理画面 →「ツール」→「サイトヘルス」→ 上の「情報」タブ →「サーバー」→「PHP バージョン」の行
・エックスサーバーなら、サーバーパネル →「PHP Ver.切替」→ ドメインの右にあるペンのアイコン
・どちらにもログインできない場合は、ホームページを作った制作会社に「PHPのバージョンだけ教えてください」と聞けばよいと伝える
3. ネットショップ(決済)や会員ページがあるか
【判定のしかた】
・エックスサーバーで「8.2」以上 →「安全側」。今回の件での対応は不要。ただし8.2なら、年内に8.3か8.4へ上げることをすすめる
・エックスサーバーで「8.1」以前(7.4など)→「要対応」。8.3への切り替えをすすめる。サーバー会社の手当てが入っても、上げておくべき理由(前提の3つ目)もあわせて伝える
・エックスサーバー以外 →「要確認」。そのサーバー会社のお知らせを確かめるよう案内する
・バージョンが分からない →「要確認」。調べ方を、別の言い方でもう一度案内する
【答え方】
次の形でまとめてください。
・判定:安全側/要対応/要確認
・理由:どの情報から判断したか。確かめられなかったことは「未確認」と書く
・今日やること:多くても3つ
・「要対応」のときは、切り替えの手順:
① 念のため、バックアップがあることを確認する(エックスサーバーは、ファイルとデータベースを過去14日分、自動で保存しています)
② サーバーパネル →「PHP Ver.切替」→ ドメインの右のペンのアイコン →「変更後のバージョン」で「8.3」を選び →「設定する」
③ 少し時間をおいてから、トップページ、よく見られるページ、お問い合わせフォーム(テスト送信)、WordPressの管理画面へのログインを確認する
④ 表示がおかしいときは、同じ画面で元のバージョンに戻せば元に戻ることを伝える。ただし、元に戻すと欠陥が残った状態に戻るので、戻したままにせず、その日のうちに制作会社に相談するよう案内する
7.4など古いバージョンから上げる場合や、ネットショップ・会員ページがある場合は、切り替えの前に制作会社に一声かけるよう、あわせて伝える
【守ってほしいこと】
・パスワードやログイン情報は、聞かない・貼らせない
・サーバーの設定ファイル(php.ini など)を書き換える方法はすすめない
・サイトを止めることはすすめない(ご自身でサーバーを管理していて、PHP 8.2より前から上げられない場合だけ、選択肢として伝える)
・確かめていないことを、確かめたように書かないもし判定が「要対応」になったり、分からないことがあれば、ホームページを作った制作会社に相談してみてください。
ぞろ屋で制作させていただいたクライアント様は、いつものご連絡先からお気軽にどうぞ。
今回の件で考えた、ぞろ屋のこれからの方針

慌ててWordPressをやめる必要はありません
今回の欠陥は、WordPress自体の問題ではありません。PHPで動くホームページ全体の話で、レンタルサーバーなら、修正はサーバー会社が入れるものです。
だから、これだけでWordPressをやめる必要はありません。安全に使えるなら、今のホームページをそのまま使い続けるのが一番です。
もちろん、PHPを使わない仕組みなら今回の影響は受けません。ただ、そちらはそちらで別の管理やリスクがあります。どちらが良いかは、ホームページの使い方次第です。
PHPを使わない作り方の例は、Astroとは?WordPressとの違い・料金・使い方に書きました。
WordPressからの引っ越し対応を検討しています
WordPressからほかの仕組みへ乗り換えたい方に向けて、ぞろ屋でも引っ越しのサポートをいま検討しています。
ぞろ屋のホームページ作りは、まずHTMLとCSSでサイトを組んでから、WordPressに載せる手順をとっています。
サイトの土台データが手元にあるので、WordPress以外の仕組みへも移せる余地があるんです。
これまで制作に携わらせていただいたクライアント様には、格安でお引き受けする予定です。
詳しい内容が固まり次第、あらためてご案内しますね。
会員機能やEC機能があるサイトは、このまま運用する方が安全なこともあります
ただ、会員機能やネットショップのような特別な機能が入っているホームページは、今のまま運用したほうが安全な場合もあります。
決済や在庫、会員データを別の仕組みに移そうとすると、作り直す範囲が大きくなって、移行中の不具合リスクも増えるからです。
そのため、引っ越しが向いているかどうかは、ホームページごとに個別に判断します。ケースバイケースになる点は、あらかじめご了承ください。
まとめ|まずは、PHPのバージョンを確かめる
- レンタルサーバーなら、PHPの修正はサーバー会社が入れるもの。慌ててサイトを止める必要はありません
- エックスサーバーで「8.2」以上なら対応は不要。「8.1」以前(7.4など)なら、8.3以上へ切り替えてください
- 今あるWordPressのサイトも、安全に使えるならそのままでOK。引っ越しは機能に合わせて判断しましょう
まずは、WordPressの管理画面のサイトヘルスで、PHPのバージョンを確かめてみてください。
WordPressからの引っ越し対応は、ぞろ屋の公式LINEでもお知らせします。
出典
- PHP公式「Security advisory: Critical remote code execution vulnerabilities, update now」(2026年10月21日) https://www.php.net/archive/2026.php
- PHP公式「Supported Versions」 https://www.php.net/supported-versions.php
- WordPress日本語公式「PHP の重大なセキュリティリリース」(2026年10月21日) https://ja.wordpress.org/2026/10/21/critical-php-security-release/
- エックスサーバー「予防的な安全対策に伴う公式サイト・管理画面等の一時停止のお知らせ」(2026年10月22日 13:15時点) https://www.xserver.ne.jp/
- エックスサーバー「PHPのバージョン切り替え」(マニュアル) https://www.xserver.ne.jp/manual/man_program_php_ver.php
- エックスサーバー「自動バックアップ」 https://www.xserver.ne.jp/functions/service_backup.php
- KSB瀬戸内海放送(ANN)「高市総理「速やかに対応の準備を」 プログラミング言語「PHP」に脆弱性」(2026年10月21日) https://news.ksb.co.jp/ann/article/16983958
- W3Techs「Usage statistics and market share of WordPress」(2026年10月21日) https://w3techs.com/technologies/details/cm-wordpress
- W3Techs「Usage statistics and market share of PHP for websites」(2026年10月22日) https://w3techs.com/technologies/details/pl-php
- PHP公式「History of PHP」 https://www.php.net/manual/en/history.php.php
