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ホームページや広告で、徹底して訴求すべきは顧客に「選ばれる理由」です。
間違っても、テンプレートや型が先ではない。
「選ばれる理由」あるいは「(顧客が)買う理由」を訴求できていなければ、穴の開いたバケツに水を注ぐようなもの。
でも、どこにでもあるサービスだからコレといった「選ばれる理由」なんて見つからないんですよ…。
とクライアント様に言われることがありますが、そんなことはありません。
「選ばれる理由」は作ることができます。
正確に言うと、その訴求の仕方はいくらでも変えることができまるので、どこにでもある商品・サービスでも他社に負けない独自の「選ばれる理由」は訴求できるのです。
その具体的な手法と事例をお伝えしましょう。
他社に負けない、独自の「選ばれる理由」を作る3つの手順と事例
「選ばれる理由」を作る3つの手順は以下の通り。
- 特徴を箇条書きにする
- 利点(メリット)をまとめる
- 顧客にとっての明るい未来に置き換える
上記は、実際にクライアント様にヒアリングをして、戦略立案をする際に行っている作業です。
もちろん、どこにも負けない強い特徴があればそれに越したことはありません。
ですが、そうではないケースが現実的には多い。
どこにでもある商品・サービスでも「選ばれる理由」を作ることが可能だということを伝えたいので、スパゲッティでご説明しましょう。
1.特徴を箇条書きにする
まずは、自社商品・サービスの特徴を洗い出すことからはじめます。
ここで、重要なのは中学生でもわかるように書くこと。
誰が見てもその意味が伝わればOKです。
さあ、どこにでもありそうなスパゲッティ。
その特徴を下記のようにひねり出しました。
- 麺の太さはどんなソースにも合わせやすい1.6mm。
- イタリア産のデュラム・セモリナ粉を使用。
- 麺の表面はソースが絡みやすいようにギザギザ加工。
- 4-5人家族にちょうど良い500g入り。
- 本場感漂う、イタリア風の赤いパッケージ。
これらは一般的な乾燥スパゲッティが備えている特徴です。
2.利点(メリット)をまとめる
利点(メリット)は、比較対象となる相手や商品・サービスあってこそ。
競合との差や、類似商品との違いをまとめていきます。
そのためには競合のことや他社の商品・サービスを知らなくてはいけません。
スパゲッティの場合は、大きなスーパーに行くと太さ、形状、生産地もさまざまな種類のパスタが売られています。
ただし、事例としているスパゲッティ自体の利点は多くありません。
そこで、どこを強調するか、何と比較するかで利点と感じられるようにしたのがこちら。
- 細すぎず、太すぎないので、トマトソースでも、オイルベースでも、クリーム系でも合わせやすい安心の太さ。
- トルコでもスペインでもなく、本場のイタリア産デュラム・セモリナ粉を100%使用。
- ツルッとした生パスタよりも、ソースが絡みやすい製法。
- 1kg大容量だと余してしまうし、小分けだと面倒な4-5人家族のための500g入り。
- 飾っても映える、デザイン性の高いパッケージ。
無理やりひねり出した感じですが、この程度で大丈夫。
ここからが、差別化する秘訣になります。
3.顧客にとっての明るい未来に置き換える
顧客にとっての明るい未来とは「ベネフィット」のことです。
ベネフィットという言葉を正しく理解するのは意外と難しいので、このところ「顧客にとっての明るい未来」と表現するようになりました。
というのも、ベネフィットは顧客のことを考えずして打ち出すことはできません。
顧客の立場に立つことが大原則。
その上で、提供する商品・サービスが顧客の明るい未来を実現するものであれば、それが「選ばれる理由」になります。
ですから、顧客にとっての明るい未来に置き換えるには、ターゲット顧客を定めることが重要。
ここでは、下記のようなターゲットを選定したとしましょう。
スパゲッティを販売するための顧客ターゲット
- 4人家族で週に1度はパスタ料理を作る。
- できるだけ安価なものを好むが、不味いのは避ける。
- 気に入れば大量買いする。
- 自宅のキッチン周りのデザインはオシャレにしている。
より具体的に、ワイン好きの夫婦で、週末は夫婦でワインを飲み、パスタは旦那が作り、子ども2人はトマトソースが好み…など、顧客のライフスタイルを深めてペルソナ設定するとより想像しやすくなるでしょう。
さあ、この顧客ターゲットにとって明るい未来を実現できるように「ある質問」をして置き換えていきます。
明るい未来に置き換える「魔法の質問」
顧客にとっての明るい未来に置き換えるのに、最適な質問があります。
それは「ということは?」
上記の記事でも解説しましたが、消費者心理を深めるのに使えるとても便利な質問です。
利点(メリット)に対し「ということは?」と問いかけ、その回答を顧客ターゲットにとっての明るい未来になるように具体的に形容詞を用いて言い換えていくのです。
スパゲッティの利点(メリット)を確認してみましょう。
- 細すぎず、太すぎないので、トマトソースでも、オイルベースでも、クリーム系でも合わせやすい安心の太さ。
- トルコでもスペインでもなく、本場のイタリア産デュラム・セモリナ粉を100%使用。
- ツルッとした生パスタよりも、ソースが絡みやすい製法。
- 1kg大容量だと余してしまうし、小分けだと面倒な4-5人家族のための500g入り。
- 飾っても映える、デザイン性の高いパッケージ。
これらに対し「ということは?」と問いかけてみた結果、描かれた「明るい未来」は以下のようなものでした。
毎週のようにパスタを作るご家庭なら、家に常備してあると安心。このスパゲッティはどんなソースにも合わせやすい太さなので、余った食材があればオイルベースのペペロンチーノにしても良し。子どもに人気のトマトソースはもちろん、週末に無農薬で育てた良い卵を買ってきたときにはカルボナーラにも最高です!しかも、スパゲッティの表面はソースに絡みやすいようによく見ても分からないほど細かな傷をつけたギザギザの加工済み。生パスタのようにツルッとしていないので、麺1本1本によく絡み、多少、ソースが水っぽくなったとしても心配ありません。手をかけた自慢のソースのおいしさを存分に味わえます!生産地は、本場イタリア。現地の農家が丹精込めて育てたデュラム・セモリナ粉を100%使用しています。パッケージもイタリアの太陽と豊かな自然を象徴したような映えるデザイン。家族4人なら、ひと袋でちょうどいい大満足のボリュームです。それだけではありません!産地や品質にこだわりたいけど、コストも譲れないあなたに朗報です。今なら、通常248円のところタイムセールで198円。こんな機会はめったにないので、まとめ買いがおすすめです!
これが、ベネフィットと呼ばれるものです。
どこにでもあるはずのスパゲッティが、独自の強みを持ち、そうそう他社に負けない訴求になったと思われませんか?
え?長いですって?
おっしゃる通り!もちろん、そのままホームページや広告に使いません。
それぞれのメディアに応じて、取捨選択をし「売れる型」に当てはめたとき、威力を発揮します。
(番外編)キャッチコピーの作り方
たとえばホームページにおけるキャッチコピーを考えるとき。
顧客にとっての明るい未来(=ベネフィット)の中からどれを選択するか選びます。
その基準は細かく言えばきりがありませんが、「顧客」「競合」「自社商品・サービス」から優位性を判断します。
優位性が高いベネフィットが、すなわち顧客ターゲットにもっとも「刺さる」要素といえるでしょう。
それが決まれば、あとは「売れる型」に当てはめるだけ。
「売れる型」とは、たとえば下記の記事で紹介しているような効果実証済みの型です。
上記では35個紹介してしますが、これらにそれぞれのベネフィットを当てはめていけば、たくさん作れるはず。
その中からもっとも、効果的なコピーを選べば、その訴求は顧客をより行動させることができるでしょう。
スパゲッティを販売するためのコピー実例
では、スパゲッティを売るために、顧客にとっての明るい未来+売れる型で、効果的だと考えられる訴求をいくつか作ってみましょう。
- 平凡なスパゲッティが選ばれる理由
- あなた自慢のパスタソースをより美味しくさせるスパゲッティの秘密
- なぜ、少しくらいパスタソース作りに失敗してもそのスパゲッティなら美味しく仕上がるのか?
- 美味しさにこだわりたいけど、コストも譲れないグルメなあなたへ
- タイムサービス!今ならイタリア産の本場スパゲッティが248円⇒198円に!
以上、ご参考になれば幸いです。
ぜひ御社の訴求も、上記3つの手順を踏まえて作ってみてください。
適当に考えたコピーよりも間違いなく、成果を上げてくれます。