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新規ECサイトの立ち上げで「年間5000万をネットで売れるようにしたい」とご相談いただきました。
クライアント様のプライバシー保護のため、詳細な情報はお伝え出来ないのですが、業態を特定せず、抽象化した上でコンサルティングの事例をご紹介したいと思います。
【スポットコンサル事例】新規ECサイトの立ち上げについて
まとめると、こんなご相談をいただきました。
新規事業で、ECサイトを立ち上げました。
しかし、まったく売れない予感しかしません。
サイトをご覧いただいて、思うところを忌憚なく聞かせていただけないでしょうか?
集客の方法や、サイトの導線、すぐにでもできる改善ポイントなどありましたらご教示ください。
詳しい業態をお伝え出来ないので、漠然としており恐縮ですが、要は「新規ECサイトの立ち上げ」についてです。
見解を伝える前に、目標と自身で問題だと感じている点をヒアリングすると、
- 月500万のサイト売上を目指したい。
- アジア諸国にも売れるようにしたい。
- サイトの導線が出来ていないと感じる。
- 費用対効果の高い集客方法が何かわからない。
- 現状は、SNSと人脈で集客しようと考えている。
とのことでした。
サイトを見てみると、扱う商材は他にはない、ユニークな商品。
平均単価は10万円。
とはいえ、ファンがつけば、売れないことはありません。
しかし、ホームページとしては致命的な点がいくつもあり「マーケティングフローをまったく考えずに、商品ありきで作ってしまわれたな…」と感じました。
コンサルティングの時間は30分。
その間にお伝え出来ることには限りがあるので、下記の3つに絞って、お伝えすることにしました。
ネットショップ立ち上げのご相談で伝えた、3つのマーケティングアドバイス
まずは、マーケティングのフローをおさえる必要があります。
それは、
集客⇒見込み客フォロー⇒販売⇒顧客化
という、どんな業種業態にも当てはまる、売れる仕組み作りの骨組み。
今回のご相談では、集客から顧客までの導線、シナリオを全く考えておらず、そもそも集客から見込み客フォローの仕組みができていないので、残念ながら、間違いなく失敗するだろうと思いました。
そこで、理論と実践を踏まえて、3つお伝えしたのでした。
この3つを改善すれば、目標に大幅に近づくだろうと思います。
- 集客について
- 見込み客を育てる
- 勝てるホームページ設計
集客
目標は「月500万」とのこと。
では、まず、月500万売り上げるために、どのくらいサイトに人を集めなくてはいけないか、考えてみましょう。
月500万の売上ということは、平均顧客単価が10万として50人に販売。
よく見積もって、興味のある訪問客の100人に1人が購入するとして、集めなければいけない客数は、50人÷1%=5000人。
5000人集めるには、クリック単価が100円のマーケットであれば、100円×5000人=500,000人。
リスティング広告で集客するなら…
もし、リスティング広告をかけるとすれば、50万円が必要になります。
ということは、平均顧客獲得単価は、50万円÷50人で、1万円。
平均顧客単価が10万円で広告費1人あたり1万。
原価が3万円としても6万円の利益。
これなら、悪くはありません。
ただし、商品がリピートしづらく、定期購入できない商品であれば、ほぼ半永久的に広告を出し続けれなければなりません。
変化の激しい広告業界で、それはつらいところがある。
できれば、もう一度、買ってもらえるように、顧客と関係構築して、情報を与えるなり、サービスするなり、した方が良い。
集客には3つの方法がある
ただし、集客はリスティング広告だけではありません。
分類すると3つの手法があると考えてます。
集客の3つの方法
- お金をかける
- 時間をかける
- 人脈に頼る
広告はもちろん、①お金をかける方法です。
時間をかける方法としては、ブログ記事の更新(コンテンツマーケティング)、SEO、SNSでの関係構築などがあります。
時間をかける集客をコツコツとやっていけば、成果が出るほど、安心できるはず。
でもどれだけ集客しても、それだけでは売り上げが積みかなっていきません。
必要なのは、見込み客を集めた上で、育てること。
見込み客を育てる
そもそも、ホームページの役割は、見込み客を育てることといっても過言ではありません。
ホームページで集客する場合、SEOやコンテンツマーケティングを仕掛けることになりますが、先ほど述べたように、時間がかかります。
スタートアップのECサイトが直近の売り上げを確保しながら、費用効果的に、持続して勝てる方法を考えていけば、以下3つの条件を満たさなければならない。
- 競合他社と比較されたときに「選ばれる」サイトであること。
- 「今すぐ客」だけでなく「そのうち客」との関係を築くこと。
- 繰り返し買ってもらう仕組みがあること。
集客してきたそれぞれの顧客に必要なアクションを起こしてもらう
ポイントは、顧客によって異なるニーズの深さに対応した、設計図を作ることです。
ニーズもあり、ウォンツも高い「今すぐ客」には、購買につながる導線づくりが必要になりますし、ニーズは高いがウォンツは低い「そのうち客」には、自社を忘れさせない仕掛けをほどこすということですね。
たとえば、「今すぐ客」は当然のこととして、「そのうち客」にも、メルマガや公式LINEの登録を促すオファーを作るなどしておくべき。
あるいは、顧客が知りたくなる情報を数十ページにまとめてレポートを作り、ダウンロードしてもらうとか。
ホームページを軸に、ブログ、SNS、メルマガ、LINE、Youtube、あらゆる手を尽くして、顧客との関係を構築していきます。
あとは、後ろ側で、顧客が繰り返し買ってもらえる仕組みが出来れば、完ぺき。
繰り返し買ってもらえる仕組みとは?
繰り返し買ってもらえる仕組みを作るのは、難しくはありません。
大きく分類すれば、
- サブスク系
- 情報発信系
- サプライズ系
と3つに分けられます。
1.サブスク系
サブスクは、定額購入サービスです。
月額〇〇円で、▲▲し放題、というやつですね。
たとえば、Amazon Primeは、月額500円ですが、どのくらい会員がいるかご存じですか?
全世界の会員は2億人以上だそうです。
とすると、月間1兆円プライム会員だけで、収益があがります。
デジタル配信コンテンツの他、野菜や健康食品の定期発送、雑誌の定期購読などもこの分類です。
2.情報発信系
サブスク系ができない業種業態であっても、ほとんど誰もができる方法があります。
それが、情報発信系。
ホームページ上のコンテンツ、ブログ、メルマガやLINEの定期配信の他、手書きのレター、DM、FAX、ニュースレター、あるいは営業マンによる御用聞きなどがこれにあたります。
ただ、誰もがカンタンにできる時代がゆえに、競合が多く、手法も多様で、時間がかかり、個人のスキルへの依存度が高いのが難しいところ。
3.サプライズ系
小規模な事業者にもっともお伝えしたいのが、このサプライズ系です。
このように分類しているのは当社だけかもしれません。
何かというと、顧客にうれしいサプライズをプレゼントすることで、ファン化させます。
レストランを運営していた時代は、かなり意識していました。
誕生日のお祝いで利用いただいたお客様同士の会話を小耳に挟んだら、こっそり派手なデザートの盛り合わせを用意して、びっくりさせるんです。
突然、照明が落ち、ローソクがともされたたデザートの盛り合わせが運ばれてくる。
店側に知らせていないお客さんは「ほかに誕生日の人がいるのかな?」と注目すると、自分の目の前でウエイターが立ち止まり…
「お誕生日おめでとうございます。「ちょっと小耳にはさみましたもので、ささやかなお祝いです」
こうしたサプライズのサービスは、とても喜ばれました。
それがきっかけで、常連様になっていただいた方がたくさんおられます。
ECサイトでも、ちょっとしたプレゼントや、手書きの絵葉書、ポストカードなどを荷物に同梱すると喜ばれますし、外壁塗装などを手掛けておられるクライアント様では「エアコン掃除無料」をサービスしていますが、一気にファン化させる要因になっています。
このサプライズ系はコストもかかりませんし、工夫次第でいくらでもできるので、工夫されると良いと思います。
勝てるホームページ設計
ホームページは、先に述べたように集めてきた顧客それぞれのニーズに応じて必要なアクションを起こしてもらうための設計をしなくてはいけません。
必要なアクション=コンバージョン
ですが、ご相談者様の現在のサイトを拝見したところ、他の多くのホームページ、ECサイトもできていない共通の課題を抱えていました。
下記の記事にまとめた「失敗パターン」にもれなくはまっていたので、気になる方は下記の記事をご覧いただければと思います。
ここでは、ひとつだけ、もっとも重要な原理原則について、解説しておきます。
お客様は、自分に何をしてくれるか?しか考えていない
ホームページ作成で、ぜったいに忘れてはいけないこと。
それは、
お客様は、自分に何をしてくれるか?しか考えていない
というと、気を悪くされる方もおられるかもしれません。
しかし、これは、個人がどうのではなく、生物として動かしがたい事実です。
脳科学的にも説明できますが、脳は対象物を見るとき、自分に関係があると思わない限り、認知さえしません。
もっとも原始的な脳(爬虫類脳=脳幹)が反射的に判断するようです。
つまり、ホームページにおいては、そもそもそのホームページを「見ない」という判断をさせないことが重要命題になります。
ココを外すと、そのあとのコンテンツがどんなにすばらしくても、離脱率は高いままなので、ご注意ください。