※この記事にはプロモーションが含まれています
ホームページからの問い合わせを注文につなげるクロージングは言うまでもないことですが、極めて重要です。いくら戦略的なホームページが出来て問い合わせが来ても、クロージングが下手だと売り上げは上がりません。
効果的なーケティングのフローは、集客➡見込み客フォロー➡販売➡顧客化の4ステップ。ホームページの役割は多くの場合「見込み客フォロー」に該当します。クロージングを楽にするのがホームページの役割の一つではあるのですが、この記事では、より高確率で成約するための具体的な方法を解説します。
難しいことではありません。「3つの質問」を御社のビジネスに置き換えれば良いだけです。これが現場レベルでできるようになると失注率は確実に下がります。
僕は実は、あるメーカーの営業でトップセールスになった実績があります。特に電話営業が得意でした。そのときの上手くいった法則をもとに解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ホームページからの問い合わせを高確率で成約するには?
ホームページから問い合わせが来た顧客は、すでに超有力な見込み客です。ホームページが集客から顧客化まで4ステップマーケティングを念頭に、戦略的に設計されているなら、問い合わせをしてきた顧客の見込み度は相当なものです。
良いホームページとは、美しいデザインではなく、問い合わせから成約までをいかにラクにできるか。顧客をいかに買う気にさせるかにつきます。著名な経営学者ドラッカー氏は優れたマーケティングは「販売を不要にすること」と書いてますが、ホームページも同様です。アクセスを集められないと話になりませんが、そのうえで販売をラクにできればそのホームページは大成功です。
しかし、世の中の9割のホームページはそのように設計されていないのが現実。そこで、問い合わせ~制約までの確率を少しでも高めるのが、クロージングスキルです。
経験上、90%以上は受注できるであろう「3つの質問」をご紹介します。
ホームページからの問い合わせの成約率を高める3つの質問
営業スキルでもっとも必要なのは、話を聞いて共感する力だと思います。プレゼンする力ではありません。
ホームページから問い合わせをしてくれている、ということはすでにその商品・サービスに高い関心があり、購入する意思が少なからずあるということです。
しかしこのときに焦ってはいけません。間違ってもすぐに商品説明を始めてはいけないのです。まずは顧客がなぜ問い合わせをしてきたのかを理解することが先決。共感するとは、自分の話をするのではなく、相手の話を聞くことです。
ですからまず、こんな質問をします。
なぜ、当社にお問い合わせいただいたのですか?
問い合わせがきたら、早い段階でこう質問します。何気ない質問のように思えますが、これがすごく効くんですよ。
実際、このように切り返してくれる会社さんは決して多くありません。なぜかというと、この質問は「売りつけよう」という気持ちがあれば絶対に出てこない質問だからです。想像してみてください。なぜ、当社に問い合わせをいただけたのですか、と自然と聞きたくなるとき、売りたい気持ちよりも、どちらかといえば、顧客の役に立ちたい、であったり、困っているから寄り添ってあげたい、という気持ちに近くないでしょうか。
もし、顧客の回答が漠然としていたら「たとえば、どういうことですか?」「もう少し具体的に聞かせて頂いて良いですか?」といって、深めてあげることです。すると、顧客は自分の気持ちを整理し始め、問い合わせに至った理由、つまりその商品・サービスがどうして自分に必要だったのか、という原点に立ち返ることになります。顧客の欲求が強まり、明確になるのです。
注意すべきことは、そうして顧客の欲求が高まってくると、顧客からの質問も具体的になり、ついついこちら商品・サービスを売りたくなるのですが、そこはまだグッとこらえてください。販売する商品・サービスが高単価であるほど、すぐに説明に入ってはいけません。
もし、顧客自身から提案してほしいといわれても、「ありがとうございます。ですが、まず、お客様の現状を聞かせて頂けますか?」といって、提案を断わるくらいでちょうど良いと思います。
そして、2つ目の質問をします。
現状はどんな感じなのでしょうか?
問合せが来るという事は、現状に何らかの不満や問題、心配ごとや困りごと、あるいは欲求を抱えているということです。低単価商品の場合は、そこまでしなくても良いのですが、不動産や建築、清掃業など高単価サービスの場合は、現状について「もう出てこない」というところまで、聞き尽くす方が確実です。
この時も、こちらから提案してはいけません。話を聞くことに徹し、「なるほど~」「そうなんですね~」「それで、どうなったんですか?」「それはすごいですね!」などお客様の言葉に深く共感して差し上げます。
するとそのうち、顧客自身さえ気づいていなかった不満がもれたりすることがあります。たとえば、家の外壁工事を検討している方ですと「はじめは塗装が剥げてきたから、どのくらいするんだろうと思って」と話していた人が、「実は、こんど娘が婚約者連れてくることになってるのよ……」と話し出したりします。塗装が剥げてきたことに気づいたきっかけが、娘さんからの「彼を連れてくね」というLINEメッセージだったということがわかるのです。
ここまで話が聞けると、どうなると思いますか? そうです、その顧客は他の業者に頼みづらくなっているばかりか、自分の真の欲求に気付いてしまったので、そこまで理解してくれる会社の他に依頼する気はなくなります。
営業力でもっとも重要なのは共感力だとお伝えしたのは、僕自身がこうして、共感を深めることで成約率を上げてきた実感があるからです。顧客の人生の話まで発展して、人間関係が深まる会話まで至れば、成約率はさらに高くなるでしょう。
ただ、まだ安心はできません。背に腹は代えられない「予算の壁」があります。
そこで3つ目の質問です。
失礼ですが、ご予算はいくらくらいでお考えですか?
ご予算を訪ねるのは、実際は失礼ではありません。予算を知らずして、提案はできませんし、予算を知っていれば、予算内で何とかできないか工夫する選択肢も出てきます。無駄な提案を避けることもできます。
ちょっとしたことですが「失礼ですが」というフレーズを使うことで、クッション的な役割となり、言いづらいことも言いやすく、受け取る側も抵抗感が少なくなります。ここまで話を聞ければ、あとは予算の心配だけですから、その壁を柔らかに取っ払ってしまいましょう。
このとき、顧客の考えている予算が、実際の見積もりより高くても低くても、まずは「なるほど~」といったん受け止めてください。そしてまずは、「わかりました。」と大きく肯定します。そして、誠実にお伝えします。
実際の見積額より低い予算の場合は「ご予算内に収めるには、これこれこういう方法があります」と説明します。「ただ、ご予算内でおさめようとすると、こういった部分で不具合が出てしまいます」と事実を正確に伝える。実際の見積もりより高い予算の場合は、「これこれこういう方法で、お応えできます」と説明します。
いずれも、顧客の不満を解決する形で説明するのがコツです。先の家の外壁工事を検討している方ですと「ご予算内ではご希望の塗装はできないのですが、目立つところはこの塗料にして、あまり目立たない個所は少しグレードを落として、こちらの塗料にすればご予算内に収まると思います」などと伝えれば、成約率はグッと高くなるはずです。
まとめ:営業のコツは共感力
極端な話、共感さえできれば、受注率は飛躍的に向上します。お伝えした3つの質問を活用し、顧客の話に耳を傾け、共感を示すことで、信頼関係が築かれます。
ただ、顧客とのコミュニケーションはライブであり、必ずしも思い通りに進むとは限りません。反論があった場合でも、大事なのは共感を示すことです。なぜ反論されたのか、素直に聞いてみると、思いもよらぬ回答があったりします。そうしてコミュニケーションを深めていくと、顧客は「この人に任せたい」と感じるようになるはずです。
ホームページから問い合わせをしてくる顧客は、既に高い見込み度を持つ有力な顧客です。ホームページが戦略的に設計されているほど、顧客にとってはただの確認作業に過ぎません。つまり「ホームページではこう書いてるけど、ほんとうに任せて大丈夫かな?信頼できるかな?誠実な仕事をしてくれるかな?」といった一抹の不安を解消したいのです。だから実は、話を聞くだけで、受注につながるものなんですね。
ここで紹介した手法は、電話での対応を前提としていますが、メールやチャット、SNSでのやり取りにも応用可能です。共感力を持って対応することで、お客様との信頼関係を築き、受注率を高めることができます。