ランチェスター戦略で分かる、スモールビジネスの必勝法

ランチェスター戦略で分かる、スモールビジネスの必勝法

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スモールビジネスをされている方で、ランチェスター戦略を知らなければ、相当、危ないと思います。

なぜなら、弱者が生き続ける必須の戦い方を教えてくれるからです。同時に、弱者がやってはいけないこともわかります。孫子の兵法にも、敵の兵力が倍なら逃げろ!とありますが、その理由が数学的にわかりるようになります。

ここでは、スモールビジネスが負けないための必勝法を、ランチェスター戦略を通してご紹介しますね。

目次

ランチェスター戦略とは?

ランチェスター戦略のおおもとは、イギリスのフレデリック・W・ランチェスター氏が航空機による空中戦の損害状況を研究から生まれました。時は、1914年に勃発した第一次世界大戦。

ここでは、スモールビジネスで応用することを主眼にご紹介するので、詳細な背景は省きます。まずは、ランチェスター戦略における”2つの原則”を頭に入れてください。

ランチェスター戦略、2つの原則

原則1:接近戦 ➡ 攻撃力=兵力数×武器性能
原則2:遠距離戦 ➡ 攻撃力=
兵力数(2乗)×武器性能

要するに「同じ武器なら勝敗は兵力数で決まる」ということです。これを企業に置き換えれば、このように言い表せるでしょう。

攻撃力=市場シェア獲得率
兵力数=経営資源
武器性能=商品・サービス

それぞれ、具体的に解説します。

原則①接近戦 攻撃力=兵力数×武器性能

戦国時代を例にとるとわかりやすいでしょう。

戦国時代の主な武器は「槍」。鉄砲もありますが、主戦場は接近戦となります。たとえば、3万5千の軍勢と、1万6千の軍勢が激突したら、どうなるか?

これは豊臣秀吉と明智光秀の決戦『山崎の戦い』の両軍の兵力数です。3万5千と、2倍以上の兵力数で戦ったのが秀吉軍。その差はおよそ2対1。勝ったのは、周知のとおり、秀吉です。

しかし、戦死者はというと、両軍ともに3千人でした。ランチェスターの法則の通り、体当たりの接近戦では、損害は1対1になるのです。

兵力数で差のある相手にどう挑むか?

兵力数に違いがあっても、損害の割合は同じ。企業で言えば、大企業と中小企業がまともに勝負すれば、大きい方が勝ちます。スモールビジネスは、まともに戦って勝ち目などありません。

企業の場合、兵力とは『経営資源』そのものといえるでしょう。つまり「人」「金」「もの」「時間」「情報」「知的財産」。中でも計りやすいのは<金>。

武器性能を『商品・サービス』とすれば、同様の商品・サービスを市場に提供する場合、1000万の広告費をかけられる大手と、10万の予算しかない中小零細企業では勝ち目がないのは明らか。

では、戦争で兵力数が少ない場合、どう戦うべきかというと、

  1. 槍や刀など接近戦で使う武器に強くなり、鍛える
  2. 戦う時は、敵に近づいて、一騎打ち戦を仕掛け、個の力で勝つ
  3. 接近戦や一騎打ち戦がしやすい、狭い戦場を選ぶ

というのが賢明な策です。

弱小企業が兵力差のある大手と接近戦で戦うなら…

これを、実際の企業に置き換えれば……

  1. 大手が扱わない『商品・サービス』を強くし、専門特化する。
  2. 広いマーケットを狙わず、ターゲット層を絞り、個の力(個性、創意工夫)で勝つ
  3. 大手がしのぎを削る市場ではなく、大手が本気で狙わない小さいマーケットを選ぶ

といえるのではないでしょうか。

これを事業のホームページ戦略で解釈すると、やるべきことは明確になってきます。人材も、資金も、時間も少ない、スモールビジネスは、ターゲットとエリアを絞り、勝てる商品・サービスを訴求すること。これが欠かせません。

下記の記事では同じ思考で、より詳しく解説しているので良ければ読んでください。

原則②遠距離戦 攻撃力=兵力数(2乗)×武器性能

この第二原則は、理解が難しいかもしれません。

双方が、射程距離の長い銃で戦った場合を想定してください。その武器性能は同じでも、兵力数は2乗比になるというものです。

たとえば、A軍が10人、B軍が5人とすると、A軍の1人が攻撃される確率は1/10。1/10の確率で5人から攻撃を受けるので、A軍の損害は「1/10+1/10+1/10+1/10+1/10」で5/10となります。

一方、B軍は1/5の確率で、10人から攻撃を受けます。ということは、10/5の損害。

両軍の損害を比べてみると、A軍(5/10)対B軍(10/5)=5対20。このように、射程距離の長い兵器を使った場合は、力関係は2乗比になります。

そもそも、遠距離戦とはどういうこと?

なんだかよくわからない、という方、ご安心ください。

実際の事業に置き換えれば、遠距離戦というのは、レストランでいうと全国展開しているファミレスやファストフード店がやっていることです。つまり、誰もが認知していて、エリア、年齢に関わらず、需要のある商品・サービスを扱うこと。

射程距離の長い兵器とは、市場が大きく、一定の需要も見込まれる商品・サービス形態と捉えると良いかもしれません。

広告運用では、月間検索ボリュームの数が射程距離の指標となります。たとえば……

レストラン・・・・・・20,400,000件/月間
ファミレス・・・・・・2,240,000件/月間
イタリアン・・・・・・1,830,000件/月間
ピッツェリア・・・・・40,500件/月間
ナポリ料理・・・・・・590件/月間

上記で言えば「レストラン」がもっとも射程距離の長い兵器です。

ここで伝えたいのは、射程距離の長い兵器で戦う場合、兵力の少ない方は圧倒的に不利ということ。仮に、大手と中小企業が、広告枠を巡って「レストラン」のキーワードで検索広告を出したとしましょう。兵力数(経営資源)10倍だった場合、その攻撃力は10倍ではなく、100倍になるということなんです。

弱小企業は遠距離戦を挑まない方が身のため

遠距離戦で、弱者が勝つにはどうするか?まずは、遠距離戦で有利な条件を考えてみます。

  1. 需要、検索ボリュームが多い商品・サービスを選ぶ。
  2. マーケットが広く<労働力>や<金>を活用できる営業方法を選ぶ。
  3. 利用者数が広大な商圏を選ぶ。

こう考えると、圧倒的に、資金力があり、人材も多くて、時間をかけられる大手が有利なんですね。だから、遠距離戦は弱者の戦い方ではないのです。

それでも、勝つ方法はあります。それは、孫子の兵法から学べます。

各個撃破

孫子『兵法』にはこうあります。

我はもっぱらにして一となり、敵は分かれて十とならば、これ十をもってその一を攻むるなり。すなわち、我はおおくして、敵はすくなし

孫子『兵法』虚実篇より

何をいってるかというと、

自軍は力を合わせて一つになり、相手を十に分散すれば、こちらは十の力で敵の一の力に当たることになる。すると、味方は大勢、敵は少数になる。

巻き寿司を切るように、相手を分断すればいいということ。

全国展開するファミレスでも、特定の地元に愛される昔ながらのファミレスには勝てないことがありますよね。地方に行くと、その土地にしかない、ファミレスが存在したりします。商圏の大きい都市圏ではなく、小さくても地域密着でシェアを取れれば、勝てるんです。

とはいえ、それは遠距離戦ではなく、接近戦に持ち込む戦い方といえるかもしれません。エリア、年齢に関わらず、需要のある商品・サービスであっても、ターゲットとエリアを絞り、商品・サービスを自社が勝てる領域まで差別化できれば、相手の武器性能を無効化し、接近戦に持ち込むことができるのです。

結論:弱者(スモールビジネス)がとるべき戦略とは?

弱者がとるべき戦略は、接近戦に持ち込むこと、これにつきると思います。

大手や他社と差別化し、同じやり方をしないこと。

できれば、強い競争相手がいる業界には参入せず、やむを得なかった場合は、エリアやターゲット、商品・サービスなど対象を細分化して絞り、専門特化して、狭く小さな分野で1番になること。

戦わずして勝ち、勝ちやすきに勝つことを狙う

このように設計することが肝要だと思われます。

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