見込み客を育てる、ステップ配信のシナリオと有効ツールを紹介

ユーザーの行動をきっかけに、ベストなタイミングでアプローチする「ステップ配信」。ステップ配信を活用すれば、見込み客を育てて関係を構築できるうえ、ユーザーの購買モチベーション向上にもつながります。

今回は、ステップ配信の特徴からシナリオ事例、さらに使用するべきツールについて解説していきますね。「費用効果的に顧客との関係構築をしたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

ステップ配信とは？

ステップ配信とは、メルマガ登録やLINEの友だち登録など、ユーザーが特定の行動を起こした際に、あらかじめ用意しておいた複数のメッセージを順番に送る仕組みです。例えば、企業のLINEアカウントを友だち登録後に「ご登録いただきありがとうございます」とメッセージが届き、数日後には新商品の紹介やキャンペーン情報が配信された方もおられるでしょう。

このように、ステップ配信は事前に設定したシナリオに応じて、自動的に有用なメッセージを送れるため、見込み客を育てる有効な手段です。ユーザーの行動パターンを予測し、購入したくなるようなシナリオで配信することで、自社の魅力を理解してもらい、購買意欲の高まった段階で売り込むことができます。

また、何度もユーザーに接触をすることで好感度が増す「ザイオンス効果」も見込めます。

ステップ配信を利用すれば、商品に興味があっても購入までは至らない「そのうち客」を、すぐにでも欲しいと感じる「今すぐ客」に育てられます。

ちなみに、ステップ配信と混同されやすい「メルマガ」は、「セミナーのお知らせ」や「記事の更新情報」「新商品の紹介」などを知らせる固定客向けの関係構築に向きます。まだ自社の顧客となっていない「そのうち客」に対して、段階的に購買意欲を高めたいならステップ配信、自社の顧客に対してお知らせしたいときは、メルマガを活用していくと良いと考えています。

ステップ配信の利用がおすすめの事業

ステップ配信は顧客との関係構築を目的とすれば、ほぼすべての業態で活用できますが、特におすすめしたいのは、以下のような商品・サービスを提供する業態です。

ホームページだけでは商品・サービスの魅力が伝わりづらかったり、すぐには決断しにくい高額な商品を扱っている場合、興味があっても成約にはなかなか至りません。そこで、ホームページ内に「LINE登録」や「メルマガ登録」の導線を作り、顧客との接点を継続して積み重ねる仕組みを作っておくわけです。

もし、広告費をかけて自社サイトに誘導できたとしても、そうした仕組みがなく離脱してしまったら、もったいないですよね。ステップ配信を設定しておけば、シナリオをもとにユーザーの悩みに寄り添い、解決策を提示しながら自然に自社商品・サービスの魅力を理解してもらえます。ユーザーとの信頼関係を構築しつつ購買意欲を高められるので、スムーズに購買へと進められるでしょう。

見込み客を育てるステップ配信のシナリオ事例

ステップ配信で見込み客を育てるには、シナリオの質と送る順番が非常に重要です。それらが適切でなければ、何度配信したとしてもユーザーの関心をひくことはできません。ここでは、以下のように5通りに分けて、ステップ配信のシナリオ事例を紹介します。

多くの業態で活用しやすいようにやや抽象的に解説しています。商品・サービスが高額であったり、価値が伝わりづらいものであるほど、それぞれの段階を丁寧に伝えていく必要があります。下記を参考にしながら、御社の業態に合わせてシナリオを作ってみてください。

1通目

1通目では、登録してくれたことへのお礼や自己紹介を伝え、可能であれば無料プレゼントを用意すると良いでしょう。具体例としては、以下の通りです。

ステップ配信1通目のポイントは、ずばり「共感させること」。お礼を伝えた後に、提供側の自己紹介、特に失敗談や苦労話を挟むことで、信条やスタンスを理解してもらえるだけでなく、共感してもらうことができます。

さらに、無料プレゼントを用意することで好感度を高め、2通目以降の開封率を高められるでしょう。

2通目

2通目では、ターゲット顧客が自社サービス・商品を利用することで得られる、ベネフィットや明るい未来を伝えます。以下に、具体例を記載してみました。

ステップ配信2通目のポイントは、ターゲット顧客目線で「提供価値」を明確にすることです。

ユーザーに自社サービスや商品を使った後の具体的な未来をイメージさせることができれば「こんな素敵なことがあるんだ」「今の悩みも解決できそう」「私の望みがかなうかも」と関心を抱いてもらえます。

注意したいのは、商品・サービスのメリットや特徴を伝えるのではなく、利用してから起こる良いことをはっきりと伝えること。この段階で売り込みは厳禁です。まずは「この会社、なんか良いな」「信用できるな」とユーザーの警戒を解けるようにしましょう。

人がものを買うのは、理性ではなく、感情なのです。

もし、「自社のベネフィット（明るい未来）は何だろう？」と思われたら下記の記事を参考にしてください。

参考記事

売れる商品には、かならず備わっている３つのベネフィット（便益） マーケティングの勉強をしていると「ベネフィット（便益）」という言葉は頻繁に聞かれます。 ただ、ベネフィット、あるいは便益といっても、はじめはよく分かりませんで…

3通目

3通目では、自社商品やサービスがなぜターゲット顧客にとって役立つのか、他社と比較しながら特徴や強みを配信しましょう。例えば、以下のような内容で送ってみてください。

ステップ配信3通目のポイントは、嫌味にならない程度に、競合との違いや差を伝えること。ユーザーは、自社商品の魅力を把握できても、少しでも不安があれば購買まで進みません。

また、「この会社は良い感じだけど、B社とC社の商品・サービスも気になる」など、競合と比較しているユーザーも多いはず。そこで、自社の特徴や強みを他社と比較しながら知らせることで、悩みを解決し、購買意欲を向上させることができます。

ちなみに、このとき他社サイトと比較されて、自社サイトが「勝てるホームページ」になっていると飛躍的に成約率は高まります。なので、ホームページがしっかりしているなら、ステップ配信でダラダラとメッセージを送らず、サイトのURLを送った方が良いと思います。

4通目

4通目では、自社の実績やユーザーから信用される証拠、お客様の声などを紹介しましょう。具体例としては、以下のような感じです。

ステップ配信4通目のポイントは、ユーザーと自社との信頼関係を高め、さらに良い印象を持ってもらうこと。ユーザーは実績がある会社から商品やサービスを購入したいと考えているので、お客様の声などを掲載するのが効果的です。

また、4通目を通して、お客様との対談動画や自社の実績を掲載しているサイトに誘導できると最高です。メールだけでは伝わらないような自社の魅力をしっかりとアピールできるため、ユーザーからの信頼を獲得できます。

5通目

5通目では、限定性や保証、特典・オファー、恐怖訴求などを意識しながら、行動を起こしてくれるよう誘導します。例えば、以下のような内容を配信してみてください。

ステップ配信5通目のポイントは、具体的にユーザーの行動を指示すること。

せっかく購買意欲が高まったとしても、「下記サイトを覗いてみてください」など抽象的な訴求では、ユーザーは購買まで進みづらいです。「今行動しなければいけないこと」をアピールしたうえで、具体的な行動を指し示すことで、自然と最終的なコンバージョンを達成できるでしょう。

もし、可能なら例文のような「限定性」を持たせてみてください。あるのとないのとでは、成約率が変わります。

ステップ配信をするツールなら、この２択！

ステップ配信を行うなら、「メール」と「LINE」の２択だと思います。ここからは、ステップ配信を行ううえでのメールとLINEの特徴や、メール配信スタンドについて解説します。

メール配信スタンド３選

ステップ配信を行う手段の1つとして有力なのがメールです。メールアドレスの取得さえできれば、どんな人にもステップ配信を行うことが可能です。

一般的に、メールを使ってステップ配信を行うときは、専用のシステム「メール配信スタンド」を利用します。代表的なメール配信スタンド3選をご紹介しますね。

【メール配信スタンド1】エキスパ

エキスパとは、運営13年以上の実績と経験を誇るメール配信スタンドです。

ノーコードで誰でも簡単におしゃれで読みやすいメールを作れるので、専門的な知識がない方でも問題ありません。メール内URLのクリック率を上げられるように、ポイントの付与や景品が当たるくじ引きも用意されています。

当社でも長く愛用しているメール配信スタンドです。

【メール配信スタンド2】blastmail

blastmailは、11年連続顧客導入数シェアNo.1を誇るメール配信スタンドです。

初心者でも使いやすいように、メール配信業務で本当に使われている機能だけを厳選し、マニュアルを読まずに利用できるような工夫がされています。独自に開発した高速配信エンジンと高い技術力によって、1時間あたり280万通のメールを送ることが可能です。

【メール配信スタンド3】オートビズ

オートビズは、導入実績18,000社以上のメール配信スタンドです。

細かい配信スケジュールを決められたり、最終ステップ配信後に再度メールを送れたりと、嬉しい機能が搭載されています。ステップメールを送り終わっても、自動的にメルマガの配信対象に加えることができるので、継続してのアプローチも可能です。

LINEでのステップ配信

コミュニケーションアプリ「LINE」の機能を使っても、ステップ配信ができます。

LINE公式アカウント（LINE for Buisiness）に登録すれば、友だち登録をしたユーザーに対して、事前に用意していたメッセージを好きな日時に配信することが可能です。LINEのステップ配信なら、画面いっぱいにクーポンや画像を表示させられるため、視覚面でも関心を高められます。

一方で、ユーザーからブロックされた場合はステップ配信が停止されるので、読者に刺さるようなシナリオの作成が重要です。

公式LINEを活用してステップ配信をする方法

公式LINEを利用してステップ配信をする場合、以下の手順で行なってみましょう。

上記の設定が完了した後、管理画面の「利用開始」をクリックすると配信がスタートされます。詳しくは下記、LINE公式ホームページをご覧ください。

>>>LINE公式アカウントのステップ配信方法

LINEで成果と効率を爆上げするツール

LINEは外部の連携ツールを使うことで、さらに、成果を上げやすくすることができます。もっともお勧めしたいのは「Lステップ」です。

LINEを有効活用するおすすめツール「Lステップ」

Lステップは、LINEで成約率を高める機能を搭載したマーケティングオートメーションツールです。

柔軟なシナリオ配信や細かなセグメント配信など、ステップ配信の成果や効率を上げる様々な機能が充実しています。「導入前の無料個別相談」や「Lステップ活用セミナー」といったように、サポートも充実しているので初心者でも安心です。

詳しくは下記、Lステップのホームページをご覧ください。

>>>Lステップについて

WordPressにおけるステップメールの作り方

実は、WordPressでもプラグインを使えば無料でステップメールを作ることが可能です。

代表的なプラグインは「MailPoet」。

メールマーケティングキャンペーンの作成や送信、管理をWordPressのダッシュボードで全て行うことができます。メルマガ配信スタンドと比べると、無料プランの配信制限などの気になるところもありますが、コストを抑えても必要最低限の機能が使えるのは魅力的でしょう。

まとめ｜ステップ配信を行なって見込み客を増やそう！

今回は、ステップ配信の特徴からシナリオ事例、さらに使用するべきツールについて解説しました。

ステップ配信が極めて有効なのは、購入までには至らない「そのうち客」を、すぐにでも欲しいと感じる「今すぐ客」へ育てることができるから。ステップ配信をすれば、見込み客との接点を増やせるうえ、購買意欲を段々と高めてベストなタイミングで商品やサービスを売り込めます。効率的に顧客化するための方法として、ぜひステップ配信を検討してみてください！

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