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日本ハムファイターズの谷内亮太選手はご存じだろうか?
知らない方がほとんどかもしれません。谷内選手は、プロ10年目。決して、華やかな活躍をするわけでなく、先発メンバーとして出場する機会は少ない。試合の終盤、守備固めとして起用されるのが主でした。
しかし、日本ハムファイターズ監督を10年務めた栗山監督の信頼は厚い。
谷内選手の野球への姿勢、考え方には、ビジネスパーソンが学ぶべきリスクマネジメントの要素があると思い、以前、こんな記事を書きました。
そして、2022年。栗山監督から新庄監督に代わり、谷内選手の起用法にも変化がみられてきた。新庄監督は、守備固めでも起用するが、その日のバッティングを見て調子が良ければ、代打でも起用します。
奇抜、奇策、宇宙人、何を考えているのかわからない。
そんな風に言われることもありますが、そうは思えません。あらゆる選手の可能性をつぶすことなく、もっとも活かせる方法を常に探し、常に狙いをもって、テストしています。まるで、マーケターが成果を上げるためにPDCAを回すように。話がそれるので、深追いしませんが、新庄監督はすぐれたマーケターだと思ってます。
2022年6月10日、対中日戦、谷内選手初のサヨナラタイムリー
2022年6月10日、セパ交流戦の対中日戦。延長11回裏、谷内選手のサヨナラタイムリーで札幌ドームは大歓声に包まれました。守備職人の谷内選手にとって、初タイムリー。
試合後、こんなことを語っています。
自分で決めるとか、そういうのじゃない。何とか後ろにつないで、最終的に勝てるようにと思って打席に立ちました。
そう、谷内選手の強みは、徹底した謙虚さにあります。
求められたときに、準備ができている
ベンチで過ごすことの多かったプロ野球人生。谷内選手の10年目は、新庄監督となりその起用法は変わるも、哲学は変わりません。谷内選手は、ベンチから戦況を見ながら、こんなことを考えているそうです。
このタイミングなら仕掛けてきそうとか、この流れだとこのポジションが交代でとか……。仕掛ける時を、考えています。
自身が起用されそうな場面の先読みをいつもしている。そして、誰に言われるでもなく、自分の意思で体を温め始める。コーチに『谷内、次いくぞ』と言われた時に『はい』と答えられるように。
「求められた時に、準備ができていることが理想」
これが、谷内選手の哲学です。
守備ではなく、バットで応える
2022年6月10日。新庄監督はこの日、9回の先頭で代打として谷内選手を起用しました。
何か谷内君のバッティングを見ていたら、やってくれそうだな~と思っていた。
中飛に倒れたが、続く延長11回の打席でふたたびチャンスが巡ってきました。それが自身初のサヨナラタイムリーです。
打席に立たせてもらったので、何とか期待に応えたい、何とかしたいという気持ちがあった。
華々しく活躍するよりも、地味でも長く選手生活を送る。
そのために、怪我をしないよう身体を作り、練習に打ち込む。注目されることはなくても、ひたすら謙虚に、努力を積み重ねる。
新庄監督もまた、練習の鬼だという。性格は真逆に見えますが、野球に対する姿勢は共通するところがあるのかもしれません。
新庄監督はこの日、こういったそうです。
一瞬のチャンスをね…。日々努力して、常にいつでも行けるっていう姿勢が見えている。これをきっかけにレギュラーを取りに行って欲しい。
谷内選手の考える、野球選手という華やかな職業への考え方は、戦略的です。極めて地味ですが、自分の強みと、他社の強みを比較して、大勝ちしなくても、大負けはしない選択をしています。
まるで、孫子の兵法。谷内選手は言う。
使われ方がメッセージだと思って今後も応えたい。
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